知識がなくてもおいしいワインだが、基礎知識があればもっと楽しめるのは確かだ。
ワインについて基礎から学べる本はたくさん出ていて、どれを読んでいいのか選ぶのは大変なもの。今回は、Amazonで「ワイン」部門ランキング20位以内の常連である『ワインの基礎知識―知りたいことが初歩から学べるハンドブック』を紹介したい。
パートごとに分かりやすく解説
「PART1 ワインを知る」と「PART2 ワインを醸す」には、ラベルの見方や、ヴィンテージ、ワインができるまでの過程、ブドウ品種、ワインによい気候についてなどワインを購入する際に知っておきたいことが書かれており、「PART3 ワインを飲む」では、ワインの選択法や飲むときの温度、順番、デカンタージュ、テーブルマナーなど、ワインがグラスに注がれるまでの基礎知識やワインの保存方法がまとめられている。
ワインの成分やテイスティング、味・香り、料理との合わせ方など、ワインを味わったり、ほかの人にワインの魅力を伝えたりするのに役立つ知識は「PART4 ワインを味わう」で解説。「PART5 世界のワイン」では、フランスを中心としたヨーロッパ各国やアメリカ・オーストラリアなどニューワールドのワインについての情報を網羅している。
プロによる読みやすい入門書
文章は重要なところが太字になっていたり、色がついていたり、写真がたくさんあったりと、とにかく読みやすくてわかりやすいのが特徴だ。
巻末のインデックスを使えば単語ごとに掲載ページを探せるようになっており、さらにはワインの用語集もついている。図書館で借りて読むというよりも、ワインのハンドブックとして手元に置きたくなる一冊だ。
著者は若生ゆき絵さん。次のような経歴の方だ。
23歳のときに渡仏し、ボルドー第2大学ワイン醸造学部に入学し、フランス国家認定ワイン醸造師を取得した。シャトー・ラ・フルール・ペトリュス(ボルドー・ポムロール)で研修をした後、エタブリスモン・テュヌヴァン社勤務する。ほかにシャトー・ド・ヴァランドロー(ボルドー・サンテミリオン)、マロジャリア(ボルドー・マルゴー)などでもワイン造りに携わる。
(引用元:新星出版社)
ワインについてしっかりと学んで経験を積んだ方だからこそ書くことができた、わかりやすさなのかもしれない。
Amazonのカスタマーレビューを見てみると、「写真が豊富で分かりやすい」「活字を読むことに対する得手不得手にも配慮されています」「ワイン初心者が、ワインの知識の基盤を造るのに最も適していると思える」など、読みやすさやわかりやすさへの満足度が高いことが伺える。
サクサクッと読めて、ワインを手にするところから味わうところまでしっかり解説されているので、ワイン本の最初の一冊に最適だ。