コラム

2020年のボージョレ・ヌーボー、トロフィー・リヨン受賞のおすすめ銘柄を総まとめ! スーパーで買えるワインも評価された“買い”のリスト

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新型コロナウイルス感染症の影響で、いつもとは違う特別な年となった2020年も、無事に解禁日を迎えたボージョレ・ヌーボー。毎年この時期を楽しみにしている人も多いことだろう。

ボージョレ・ヌーボーの楽しみ方として、いくつかのつくり手のものを飲み比べるのもいいだろう。でも、「たくさんありすぎて、どれを選んだらいいか分からない!」という人もいるかもしれない。今回はそんな人に向けて、2020年のボージョレ・ヌーボーについて、現地・フランスでの評価に基づいたおすすめの一押しワインはどれか、紹介していきたい。

本記事で紹介するのは、2020年11月12日~14日にフランス・リヨンで開催された「第20回トロフィー・リヨン・ボージョレ・ヌーボー 2020」の結果だ。トロフィー・リヨンは、ボージョレ・ヌーボーを評価する唯一の公式ワインコンクール。450を超えるサンプルの中から、最高金賞に選ばれたのは18銘柄。この他に、ボージョレ・ヌーボー45銘柄(うち2本がロゼ)、ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーボー25銘柄が金賞に選ばれた。

現地の専門家たちに評価された最高金賞・金賞受賞ワインのうち、日本でも入手しやすいと思われる銘柄を取り上げていこう。

最高金賞:ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー キュヴェ・デュ・サントネール/ルイ・テット

トロフィー・リヨンの常連で、昨年も金賞を受賞した生産者ルイ・テットが手掛けたワイン。樹齢の古いぶどうを使用している。日本ではワイン輸入・販売会社の稲葉が輸入を手掛けており、オンラインショップやワイン専門店などで入手が可能だ。

最高金賞:ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ・ヴィエイユ・ヴィーニュ/アンリ・フェッシ

写真左が受賞ワイン

2017年と2018年に金賞を受賞したワインが、2020年は最高金賞を受賞。アンリ・フェッシの自社畑にある樹齢50年以上の古樹から収穫したぶどうを使用するワンランク上のヌーボーで、アサヒビールが提供する。

最高金賞:レーヌルージュ ボジョレー・ヌーヴォー

ペットボトルのお手頃なボージョレ・ヌーボーが、最高金賞を受賞。徳岡が輸入を手掛けている。CGCジャパンのプライベートブランドなので、全国の加盟店で入手が可能だ。

最高金賞:メルヴェイユ・マリー ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー

2019年は金賞、2020年は最高金賞の受賞となった1本。阪急阪神百貨店で販売される。こちらも徳岡が輸入を手掛けている1本だ。

最高金賞:ボジョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー“ヴァンダンジュ”/モメサン

ラベルは実際の商品と異なる

ラベルにその年の収穫日が記載されている、特別なヌーボー。生産本数とシリアルナンバーが刻まれた、こだわりの1本だ。

最高金賞:ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーボー エリック・パルドン ヴィエイユ・ヴィーニュ/ドメーヌ・パルドン

樹齢65~90年の古樹から収穫したぶどうを使用。2019年は金賞を受賞している。

その他の最高金賞受賞ワイン

最高金賞を受賞したその他のワインは、次の通りだ。

Tenue de Soirée/LES VINS HENRY FESSY(アンリ・フェッシ)
Monoprix/JACQUES DEPAGNEUX
Clochemerle/MAISON COQUARD(メゾン・コカール)
69 par Christophe Coquard/MAISON COQUARD(メゾン・コカール)
Vieilles vignes/COLLONGE FABIEN
Domaine des Tourrières(ドメーヌ・デ・トゥーリエール)/PERRUSSET DANIEL(ダニエル・ペルセ)
Maison P. Misserey(メゾン・ポール・ミスレ)/LOUIS MAX(ルイ・マックス)
La Cuvée à la Con/COLLIN BOURISSET(コラン・ブリセ)
Château de l’éclair/CHATEAU DE L’ECLAIR – SICAREX BEAUJOLAIS(シャトー・ドゥ・レクレール シカレックス・ボージョレ)
Pascal Chatelus – 1/EARL DE LA ROCHE
Monte Charrois/SARL DU GRAND BOURRY
MAISON LAFOND

金賞:ボージョレ・ヌーヴォー 酸化防止剤無添加、ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー/アルベール・ビショー

「ボージョレ・ヌーヴォー 酸化防止剤無添加」(左)と「ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー」(右)

メルシャンが輸入販売するアルベール・ビショーからは、2本が受賞。事前にアルベール・ビショーとメルシャンが行ったプレゼンテーションで自信を見せていた「ボージョレ・ヌーヴォー 酸化防止剤無添加」は、全国各地のスーパーや酒販店などで購入が可能だ。

「ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー」はSEJ(セブン-イレブン・ジャパン)グループのプライベートブランドとなり、イトーヨーカドーの他に、ヨークマート、ヨークベニマル、イズミで購入できる。イトーヨーカドーでは、ハーフボトルの取り扱いもあるので、飲み比べに重宝しそうだ。

金賞:ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ/アンリ・フェッシ

受賞ワインは右から3番目

創業130年を超えるアンリ・フェッシが、今年もトロフィー・リヨンで金賞を受賞した。「ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォ」は、アサヒビールが取り扱いをしており、全国各地のスーパーや酒販店などで購入が可能だ。また、飲食店専用の「ボージョレ・ヌーヴォ“ベレール”」も銀賞を受賞しているので、お店で見かけた際に試してみるといいだろう。

金賞:ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー、ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー セレクション プリュス/ジョルジュ・デュブッフ

「ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー」(左)と「ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー セレクション プリュス」(右)

ボージョレ・ヌーボーを世界に広めたジョルジュ・デュブッフからは、9銘柄が金賞を受賞。そのうち、「ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー」「ボジョレー・ヴィラージュ ヌーヴォー セレクション プリュス」は、サントリーワインインターナショナルが提供している。

金賞:ボージョレ・ヌーヴォー/シャトー・ド・ラ・リゴディエル

2016年、2018年に最高金賞、2019年は金賞を受賞しており、安定した品質を誇る1本。日本ではイオンが取り扱っており、750mlで2280円(税別)となる。

金賞:ボジョレー・ヌーヴォー/ジャン・フルール

3回目の金賞受賞となった実力派ヌーボー。50種類以上の原酒から、ロンドンを拠点に活動している日本人の草葉節子さんが、日本人向けにブレンドしている。日本まで列車と船で運ぶことで、CO2の排出量を95%削減したエコなワインというのも大きな特徴だ。

金賞:ボージョレー・ヌーヴォー/ドメーヌ・デ・トゥーリエール

2012年、2017年、2018年と最高金賞を受賞しているワイン。ラベルにもなっている、木製の圧搾機(プレソワール)を使用している唯一のつくり手だといわれている。ドウシシャが輸入を手掛けているが、既に売り切れ。来年も期待を裏切らないであろう1本だ。

金賞:ボジョレー・ヌーヴォー/ピエール・フェロー

JAL国際線ファーストクラスやファーストクラスラウンジにて、20年以上サービスされているピエール・フェローのボージョレ・ヌーボーだ。今年はJALショッピングオリジナルラベルも登場したが、そちらは残念ながら売り切れている。

金賞:ボージョレ・ヌーヴォ/フェルナン・ラロッシュ

ボージョレ地方の全栽培者の約70%と契約しているネゴシアンのシャニュが持つブランドの1つ。厳選したぶどうを使用し、徹底した品質管理の下でつくられた1本だ。日本ではモトックスが輸入しており、全国酒販店で手頃な価格で購入できる。ペットボトルのお手軽ボージョレ・ヌーボーだが、2019年に最高金賞を受賞している実力派だ。

金賞:ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーボー、ボージョレ・ロゼ・ヌーボー/セイコーマート

北海道を中心に展開しているセイコーマートのオリジナル商品から、2本が金賞を受賞した。近くにセイコーマートがなくても、「Seicomart Online(セイコーマートオンライン)」で購入が可能だ。価格は、「ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーボー」が2180円(税別)、「ボージョレ・ロゼ・ヌーボー」が1980円(税別)。

金賞:ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー/AGAMY

スーパーマーケットチェーンのヤオコーが直輸入する1本。数量限定で、1580円(税別)で販売される。ヤオコーネットクラブ会員限定で、ボージョレ・ヌーボーの購入者にヤオコーカードポイントをプレゼントするキャンペーンを行っている。



<関連リンク>
Trophée Lyon Beaujolais Nouveau Palmarès 2020

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About the author /  鵜沢 シズカ
鵜沢 シズカ

J.S.A.ワインエキスパート。米フロリダ州で日本酒の販売に携わっている間に、浮気心で手を出したワインに魅了される。英語や販売・営業経験を活かしながら、ワインの魅力を伝えられたら幸せ