コラム

家飲みにもおすすめ! 誰でも簡単に楽しめるサングリアのつくり方

サングリアは、スペイン南部アンダルシア地方発祥のワインカクテルで、ワインにさまざまな果物やスパイス、甘みを加えてつくる。ワインがあれば自宅でも簡単につくれるため、家飲みにぴったりなワインカクテルだ。

サングリアとは? まずは基礎知識を学ぼう

スペインでは、19世紀頃から飲まれていたと言われる、サングリア。今や広く世界で親しまれているカクテルだが、ここからは、サングリアの由来やバリエーションについて、簡単に解説する。

サングリアとは何か

サングリアはもともと、さまざまな種類の果物やスパイス、甘みを加えることで、状態の良くないワインや、開けてから日数の経ってしまったワインを楽しむための方法だったと言われている。

現在では、カジュアルに飲めるワインカクテルとして世界中で楽しまれているが、このような背景があることを意外に感じる人もいるのではないだろうか。

サングリアのバリエーションは豊富

サングリアという名前は、スペイン語で「血」を表す「sangre(サングレ)」に由来する。このことからも分かるように、サングリアは、赤色が鮮やかな赤ワインでつくられることが多い。

ただ、赤ワインが主流であるものの、白ワインやロゼワインをベースにしたものも、もちろんある。白ワインをベースにしたものは、「サングリア・ブランカ」と呼ばれる。

ベースのワインだけでなく、入れる果物の種類や甘みの加減、氷や炭酸を加えるなど、さまざまなバリエーションで楽しめるのがサングリアの魅力でもあり、広く楽しまれている理由でもある。

自宅でつくれる! サングリアのレシピを紹介

サングリアは、果物やスパイスなどを入れてつくる。そのため、高価なワインでなくても、果物のうま味やスパイスの香りが混ざり合い、おいしく仕上がるだろう。

また、材料を混ぜ合わせるだけなので、自宅で手軽につくれるのも魅力的だ。ここでは、赤ワインをはじめ、白ワインやロゼワインをベースにした、サングリアの簡単かつ本格的なレシピを紹介する。

赤ワインベースのサングリアレシピ

サングリアには、これといった正規のレシピは存在しない。ただ、サングリアの名前の由来からも分かる通り、鮮やかな赤色をした赤ワインベースのサングリアが正統派とも考えられる。そこでまずは、赤ワインベースのサングリアレシピを紹介しよう。

【材料】
●赤ワイン:1本(750ml)
●オレンジ:1個
●ブルーベリー:50g
●ラズベリー:50g
●イチゴ:5~6個
●砂糖:大さじ1~2杯(シロップや蜂蜜でも可)
●シナモンスティック:1~2本

果物をよく洗ったら、水気を取り、適当な大きさにカットする。カットした果物と砂糖を一緒に容器に入れ、混ぜ合わせる。そこに、飲む直前に赤ワインとシナモンスティックを加えてかき混ぜれば完成だ。

なお、渋みのある赤ワインを使う場合、入れる果物は、渋みのないものをチョイスすると良い。また、果物の用意が難しければ、缶詰でも代用可能だ。

白ワインベースのサングリアレシピ

続いて、白ワインベースのサングリアのレシピを紹介しよう。

【材料】
●白ワイン:1本(750ml)
●リンゴ:1/2~1個
●キウイ:1個
●レモン:1/2個
●ライム:1/2個
●パイナップル(輪切り):2個
●砂糖:大さじ1~2杯(シロップや蜂蜜でも可)
●ミントの葉:適量(なしでも可)

果物をよく洗ったら、水気を取り、レモンやライムは輪切りに、他は適当な大きさにカットする。カットした果物とミントの葉、砂糖を一緒に容器に入れ、混ぜ合わせる。そこに、飲む直前に白ワインを加えてかき混ぜれば完成だ。

白ワインに加える果物は、すっきりとした味わいのもの、酸味のあるかんきつ系やトロピカルフルーツがおすすめ。こちらも、果物は缶詰でも代用できる。

ロゼワインベースサングリアレシピ

ロゼワインベースのサングリアも、ぜひお試しいただきたい。

ロゼワインに加える果物は、オレンジやピンクグレープフルーツといったかんきつ系や、ワインの色とのコントラストを考えて赤色系の果物にすると、味わいだけでなく見た目もおしゃれになる。

【材料】
●ロゼワイン:1本(750ml)
●アメリカンチェリー:80g
●ラズベリー:50g
●ピンクグレープフルーツ:1/2個
●砂糖:大さじ1~2杯(シロップや蜂蜜でも可)
●ミントの葉:適量(なしでも可)

果物をよく洗ったら、水気を取り、適当な大きさにカットする。カットした果物とミントの葉、砂糖を一緒に容器に入れ、混ぜ合わせる。飲む直前にロゼワインを加えてかき混ぜれば完成だ。

赤ワイン、白いワインのサングリア同様、果物は缶詰のものでも良い。

サングリアを自宅で楽しむ際のポイント

サングリアは、バリエーションが豊かなので、ワインが苦手な人でも、アルコールが苦手な人でも、ちょっとしたアレンジで楽しめる。ただし、つくり方を間違えると酒税法違反になってしまうこともあるので、注意が必要だ。

サングリアはさまざまなアレンジで楽しもう

サングリアは、さまざまなアレンジが可能だ。夏の暑いときは、冷やしたり氷を入れたり、甘みを少なくして、さっぱりとした味わいを楽しめる。寒い冬は、ホットワインのように温めても良い。生の果物だけでなく、缶詰の果物を使用すると、また異なる味わいを楽しめるだろう。

ワインの渋みや酸味が苦手な場合は、砂糖やシロップ、蜂蜜を多めに入れて甘くしたり、オレンジジュースなどを加えたりすると飲みやすくなる。また、ソーダやジンジャエール、オレンジジュースで割るとアルコール度数が低くなるため、アルコールが苦手な人でも楽しめる。

酒税法違反に注意!

さまざまなアレンジが可能で、広く楽しまれているサングリアだが、日本で自家製サングリアをつくる際は、酒税法違反にならないよう、注意が必要だ。

原料から酒類をつくる場合や、酒類に他の飲み物を混ぜる「混和」をする場合、日本では酒類製造免許を取得していないと違法となる。ただし、以下の特例措置内である場合は違法とならない。

●アルコール分が20度以上で、酒税が課税済みの蒸留酒類を使用する
●米、麦、あわ、とうもろこし、きび、ひえ、ぶどうなど、混和が禁止されているものを使用しない
●アルコール度数や、混和するものの条件を満たしていて、なおかつ自らが消費する
●消費の直前に混和する

サングリアをつくる際に使用するワインのアルコール度数は、20度に満たないことが多い。そのため、長時間の漬け込みは違法となり、飲む直前に果物とワインを混ぜ合わせないといけない。

詳しい内容は、国税庁のホームページで確認できる。

本格的に楽しみたい人におすすめの市販サングリア3選

ギュギュッと搾ったサングリア オレンジ&カシスMix/メルシャン(日本)

渋みがなく軽やかで、オレンジとカシスの華やかな香りと味わいが楽しめる。ワインが苦手な人やワイン初心者、サングリア初心者でも飲みやすい。「ギュギュッと搾ったサングリア」シリーズには、この他に「同 グレフル&パインMix」「ピーチ&マンゴーMix」もある。
参考小売価格:649円(税込)

ヴィニャ・アルバリ・サングリア・ブランカ/フェリックス・ソリス(スペイン)

本場スペインで人気があり、スペイン国内最大規模の生産力を誇るワインメーカー、フェリックス・ソリスが産するサングリア。レモンなどのかんきつ類の香りと味わいがある。冷やしても、氷で割っても良い。他に、赤ワインベースのサングリアもある。
参考小売価格:1000円

サングリア・ロレア No.5 ロゼ/コルマド・カサ・ロラ(スペイン)

ロゼベースの微発泡性サングリアで、ジンジャーとハイビスカスの香りが特徴的。低温殺菌されていないワインを使用し、原材料は全てスペイン産と、こだわりの詰まったロゼサングリアと言える。水玉模様のボトルも印象的だ。この他に、赤ワインベースや白ワインベースのサングリアもある。
参考小売価格:1760円(税込)

サングリアは、自宅で手軽につくれる上に、バリエーションが豊富。ベースになるワインの種類や加える果物だけでなく、甘さの加減やアルコールの濃さを変えて、自分好みのサングリアを見つけてみてほしい。また、ワイン好きだけでなく、ワインやアルコールが苦手な人でも、お気に入りの味わいを楽しめるのが魅力だ。

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