コラム

ワインに合わせる牛肉料理 ~ お手軽レシピを紹介

近年、ワインを日常的に楽しみたいという人が増えている。ただ、いつもの食卓にワインを合わせるには、どんな献立がいいか迷うという声もある。

このシリーズでは、いつもの食事をワインに“寄せる”ためのレシピをご紹介。今回は、メインに使える「牛肉」をキーワードに、白ワイン、ロゼワイン、赤ワインにぴったりなレシピをまとめてみた。

さっぱり白ワインに合わせるレシピ 〜ソーヴィニヨン・ブランなど

牛肉と新タマネギのさっぱりゴマポン炒め

春にスーパーに並ぶ新タマネギは、牛肉をさっぱり食べるのにぴったり。さらに新タマネギに含まれる硫化アリルは、血液をサラサラにしてくれる効果があり、効能的にも肉とのバランスが良好。

こちらのレシピに使うのは、ポン酢、砂糖、白ゴマなど基本的な調味料や食材のみ。白すりゴマのボリューム感が、さっぱりしたポン酢に奥行きを与え、牛肉のパワーを受け止めてくれる。ご飯にはもちろんのこと、酸味の立ったさっぱり系ワインに相性抜群だ。

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ボリューミーな白ワインに合わせるレシピ ~カリフォルニアのシャルドネなど

牛肉とエリンギのクリーム煮

厚みやバター感のあるしっかりとした白ワインには、こちらのレシピがおすすめ。エリンギのうま味と牛肉のパワーが、しっかりとクリームに溶け込んでいる。先に白ワインでブレゼ(蒸し煮)してからクリーム煮にするため、牛肉独特の臭みも気にならない。

うれしいのは、おもてなしにも使える豪華な1品なのに、たったの20分で完成してしまうこと! コンビニやスーパーで買えるチリのシャルドネなどにもぴったりなので、自宅でちょっとぜいたく気分を味わってみてはいかがだろうか。

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ロゼワインに合わせるレシピ ~ロゼ(ロゼ・ダンジュなど半甘口も)

牛肉とニンニクの芽のオイスターソース炒め

中華の定番料理は、実はロゼワインにぴったり。オイスターソースなどを使ったアジア系の“甘じょっぱい”味わいは、間違いなくロゼワインに合うと覚えておきたい。

南フランスなど、サーモンピンク色のさっぱり系ロゼも良いが、どちらかといえばイチゴ色に近いしっかり系ロゼの方が、肉のパワーをどっしり受け止めてくれる。

材料を切り、肉に下味と粉をまとわせたら、ニンニクの芽と肉をそれぞれさっと炒めて合わせるだけ。オイスターソースのコク、ニンニクの芽の香ばしさが加わって最高のマリアージュとなり、ロゼワインの真価に気づかせてくれるだろう。

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軽めの赤ワインに合わせるレシピ ~ピノ・ノワール、サンジョヴェーゼなど

ローストビーフ

パーティー料理の定番であるローストビーフ。シンプルに肉のうま味を味わう料理だが、ワインがしっかりしすぎていると、ワインの味が勝ってしまう場合がある。あまり重くない赤ワインに合わせた方が、他の料理とのバランスも取りやすい。

「塊肉を家で火通しできるの?」と、心配する人もいるだろう。選んだ肉が良いものであればあるほど、失敗はしたくない。こちらのレシピは、肉の表面を焼いた後、お湯の中でゆっくりじっくり火を通すため失敗知らずだ。もっと簡単につくりたい人には、炊飯器を使ったレシピもおすすめ。ぜひ、切った瞬間の感動を楽しみに、チャレンジしてほしい。

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重めの赤ワインに合わせるレシピ ~シラー、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンなど

牛肉の赤ワイン煮

牛肉と重めの赤ワインといえば、鉄板の組み合わせ。そこで、おもてなしの料理として、ルーを使ったビーフシチューではなく、本格的な赤ワイン煮込みを試してみてはいかがだろうか。

フレンチの大定番のこの料理、時間はかかるが工程はとてもシンプルで失敗も少ない。タマネギのほか、お好みでニンジンやセロリを一緒に煮込むとあま味が加わり、さらに本格的な味になる(香味野菜は味わいを深くするために煮込むもので、盛り付けはしないように注意!)。

煮込みに使うワインは安いもので十分だが、料理用ワインではなく、丁寧につくられた飲用ワインにするとおいしさが格段にアップする。マッシュポテトやバゲットを添えると、特別なおもてなしのテーブルになるだろう。

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About the author /  Yayoi Ozawa
Yayoi Ozawa

フランス料理店経営ののち、ワインとグルメ、音楽を専門とするライターへ転身