コラム

ダニエル・ジェルボ|甘さ控えめ、スイーツにぴったりのドゥミ・セックが人気 ~シャンパーニュ試飲商談会レポ③

フランス貿易投資庁-ビジネスフランスは2022年10月5日、東京都港区のレストラン「ひらまつレゼルヴ西麻布」を会場に、「シャンパーニュ マスタークラス&テイスティング」を開催した。

今回は、日本未輸入品を中心とした試飲商談会から、ダニエル・ジェルボ(Daniel Gerbaux)について紹介する。

ダニエル・ジェルボとは

ダニエル・ジェルボは、1901年から続く、家族経営のワイナリー。エーヌ県南部のシャトー・ティエリー近郊を拠点とし、ぶどう畑はマルヌ渓谷全体に広がる。親から子へと代々ノウハウと情熱を伝承し、高品質なぶどうを栽培・保護している。

特に環境に配慮しており、VDC(Viticulture Durable en Champagne、シャンパーニュ地方の持続可能なぶどう栽培)認証と、フランス農業・食料省による環境認証HVE(Haute Valeur Environnementale、環境価値重視)を取得している。

現在は、4代目に当たるロマンとエリザベート夫妻がワインづくりを主導している。今回の試飲商談会では、来日したエリザベート氏に話をうかがった。

来日したエリザベート・ジェルボ氏

愛情を込めたシャンパーニュづくり

――来日したきっかけは?

私たちのメゾンでは、飲む人に喜んでいただけるよう、愛情を込めてシャンパーニュづくりに取り組んでいます。ぜひ日本でも広めたいと思い、今回初めて来日しました。

――おすすめのシャンパーニュを教えてください。

1つ目は、白いボトルの「ブラン・ド・ブラン」です。当社のワインの中でも最も人気が高く、私自身も一番好きなシャンパーニュです。シャルドネを100%使用しています。

ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区ではムニエが主流で、ワイナリーが所有する7haの畑でも85%がムニエですが、シャルドネやピノ・ノワールも栽培しています。シャルドネの栽培は多くありませんが、ここヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区でもシャルドネを栽培していること、私たちの土壌だからこそできるシャルドネの味を知っていただければと思います。

左から、「ドゥミ・セック」と「ブラン・ド・ブラン」

2つ目は、「ドゥミ・セック」です。通常のドゥミ・セックのシャンパーニュは、ドザージュ(補糖)は1L当たり32~50gですが、このシャンパーニュは23g程度まで抑えているのが特徴です。

そのため、ドゥミ・セックなのに甘さが控えめで、飲むと皆さん驚きます。程よい糖度で甘すぎないため、スイーツとも相性抜群です。例えば、クリスマスや年末のパーティーで、ケーキと合わせて楽しむのもおすすめです。飲みやすく丸みのある味わいなので、多くの人が集まる結婚式などでもご利用いただくなど、さまざまなシーンで好評を得ています。

ドザージュは、年ごとに変えています。その年によって出来るぶどうは違うため、毎年シャンパーニュの味が変わってしまわないように配合を考えています。暑い年にはぶどうの糖度が上がるので、その分、加える糖を減らしています。

「ブラン・ド・ブラン」
タイプ:白、ブリュット
ぶどう品種:シャルドネ100%

「ドゥミ・セック」
タイプ:白、ドゥミ・セック
ぶどう品種:シャルドネ33%、ムニエ64%、ピノ・ノワール3%

【シャンパーニュ試飲商談会レポ】
①オー・ド・フランス地域のシャンパーニュが集結!
②メテイエ・ペール・エ・フィス|ユネスコに賞された独立系の生産者

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About the author /  大江 有起
大江 有起

コピーライター、雑誌の編集者などを色々経てフリーライターに。文章を書くことと、赤玉スイートワインや貴腐ワインのような甘いワインが好きです。 ワインバザールさんにてワインに興味を持ち、一般社団法人日本ソムリエ協会ワイン検定シルバー取得しました