コラム

女性1人参加でも楽しめる! 浅草「酔いの宵」でワイン満喫レポート ~初日編

2025年で5回目となる飲み歩きイベント「浅草観音裏 酔いの宵」が2月3日(月)から始まった。いつも1人気ままに参加している筆者が、イベント初日に実際に飲み歩いたレポートを紹介する。

「酔いの宵」は、参加店(今回は111店舗・同年2月7日時点)が1フードと1ドリンクの “せんトラ(1000円でトライアルできる)”セットを提供するイベントとなる。

今回、筆者が「酔いの宵」を巡った際の条件は以下の通りだ。
・19時前から回り始め、22時までに家に帰りたい!
・ワインが提供されているお店限定で回る
・月曜定休のお店がそこそこある

3時間ほどで回った結果がこちらだ。

1軒目:ベヴィトーレ

ベヴィトーレは、有名ホテルで経験を積んだシェフがいるカジュアルな雰囲気の人気店。普段から満席で入れないことが多いお店だ。「酔いの宵」は3席限定で、入店直後に満席に。1軒目から幸運だった。

“せんトラ”セットのフードは和牛のカルパッチョ。熟成感のあるチーズの塩味が和牛の甘さを引き立ててくれ、ワインが進んだ。追加注文はNG。品切れの際には、別メニューになるとのこと。

▼セットのワイン

セットのドリンクはスパークリング、赤・白ワインなど。

冊子・地図ナンバー:78
住所:台東区浅草3-35-12
営業時間:17:00~23:00(LO 22:00)、土日ランチ 11:30~14:00(13:00最終入店)
《“せんトラ”セットの提供》17:00~21:30
定休日:水曜、火曜不定休 ※「酔いの宵」期間中は水曜

見番周辺で人力車を発見!

移動中、浅草見番(芸者さんの手配などを行う場所)の周辺で待機中の東京力車の俥夫さんを発見。

営業時間:10:00~19:00
《“せんトラ”セットの提供》19:00~21:00(延長の場合あり)
定休日:なし ※荒天の場合休業

東京力車では、次の店までの移動時に1000円で人力車を利用できる“せんトラ”セットを提供している。観音裏を回遊している人力車にそのまま乗ることもできるが、2月5日より迎車のサービスをスタート。「酔いの宵」参加店か店の前で東京力車に電話をかけ、オペレーターにイベント参加者であることを伝えれば迎えに来てもらえる。

東京力車:03-5830-8845
対応時間:19:00~21:00
料金:迎車料含めて1000円(“せんトラ”セットとしてスタンプも押される)

「次の店への移動が遠いな」という時には、この機会にぜひ利用してみてほしい。

また見番では、「酔いの宵」の冊子やMAPを配布しており、作戦を立ててから店を回りたいという人は事前に入手可能だ。

2軒目:浅草ワイン屋Vino abe

浅草でワイン好きと言うと、必ず薦められるお店。“せんトラ”セットのフードは、安定のプロシュートコットと生ハムだ。

この日の先客は、西浅草にある「おうちごはん あかね」をやっているという方だった。ワインが好きということもあり、この機会に初めて訪れたと話されていた。手前はカウンターのみだが、奥にテーブル席があるので、外から見て満席でも入れる可能性あり。

▼セットのワイン

赤ワイン・白ワインともにイタリアの自然派ワインのつくり手、カンティーナ・オルソーニャのワインを採用。障害と共に生きる子どもたちのイラストが描かれており、ワインの売上が彼らの支援につながるのだとか。優しい味わいのワインで、2軒目にぴったりだった。スパークリングワインもあるので1軒目にもよさそうだ。

冊子・地図ナンバー:48
住所:台東区浅草4-10-5 菊地マンション1階
営業時間:17:00~24:00(LO 23:00)
《“せんトラ”セットの提供》上記営業時間内
定休日:水曜、不定休

3軒目:フランス食堂サバ

フランス料理の敷居を下げたいと、フランスの家庭料理やビストロ料理を再現したレストラン。「フランス食堂」の名を冠している通り、“がっつけるフレンチ”を提供している。経営しているご夫婦は、フランスでの飲み歩きイベントに参加し、とても楽しかった思い出があるそうで、「酔いの宵」にも深い思い入れがあるそうだ。

フードは、一口サイズの長ネギのビネグレットとウフマヨネーズ。どことなくホワイトアスパラガスを思わせる甘さの長ネギ、そしてウフ(卵)とよく合うマヨネーズが絶品で、「お皿をなめたい」と思ってしまった。

ドリンクは、赤・白ワインから選べる。ワインは、通常お店で提供しているものを出しているとのこと。普段のお店の味を気軽に体験できる“せんトラ”セットだ。

冊子・地図ナンバー:81
住所:台東区浅草3-34-1
営業時間:17:00~22:00(LO 21:00)、土日ランチ12:00~14:30(LO13:30)
《“せんトラ”セットの提供》上記営業時間内
定休日:木曜

4軒目:ポルトガル食房Giro asakusa

テーブル数3卓で、昨年は入店困難だったお店。今年は一般予約の受け付け数を減らしているそうで、多くの人が楽しめそうだ。ポルトガル料理になじみがないという人には、料理やお酒について解説してくれる。質問にも気軽に答えてくださり、ポルトガルや食材への愛情が感じられた。

フードは、ポルトガルの象徴だというバカリヤウ(塩熟成タラ)、イワシ、ピリピリチキン、限定メニューから選べる。この日は限定メニューだった銀の鯛のセビーチェを選択。日本では赤い鯛が重宝されているが、ポルトガルでは銀の鯛の方が愛されているのだと教えてもらった。

▼セットのワイン

セットの白ワインは、定番のヴィーニョ・ヴェルデを選択。イワシを選んだら、現地で一緒に飲まれることが多い赤ワインがお薦めとのこと。

冊子・地図ナンバー:86
住所:台東区浅草3-23-5
営業時間:月・金曜17:00~22:00(LO 21:30)、水・木曜12:00~14:00/17:00~22:00(LO 21:30)、土・日曜、祝日13:00~22:00(LO 21:30)
《“せんトラ”セットの提供》上記営業時間内
定休日:火曜 ※2月11日(火・祝)は営業

5軒目:ちゃこーる

「酔いの宵」幹事店。フードは、ウズラ半身焼か蝦夷(えぞ)鹿の串焼きを日替わりで提供。この日はウズラの半身焼きだった。普段は1400円で提供しているメニューだ。「せっかくの機会だから、なかなか食べる機会のないものを味わってほしい」という気持ちで提供を続けているという。

こちらでうれしいのは、追加オーダー可能なメニューをあらかじめ提示してくれていること。私は菜の花の焼き物を注文した。

ただし、混雑次第によっては、追加オーダーは受けられないことも。初日は比較的ゆっくりめだったため、周囲の人もフードやドリンクを追加オーダーしていた。

冊子・地図ナンバー:1
住所:台東区浅草4-14-6
営業時間:18:00~22:00
《“せんトラ”セットの提供》上記営業時間内
定休日:不定休

6軒目:Ludique ルディック

浅草の人気店であり、2023年には上野に2号店をオープン。昨年までの「酔いの宵」ではバータイム限定だったこともあり、初入店となった。普段は基本的にコースを提供していること、アラカルトを頼む場合には上野店の方が利用しやすいことなどを教えていただいた。以前から気になっていたお店に気軽に入れて、店内の雰囲気や楽しみ方を知ることができるのも「酔いの宵」ならではだ。

この日のフードは、トリュフ風味のスープ餃子。シェフの遊び心を生かしたフードにこだわり、翌週はメニューを変えるつもりとのこと。もちもちの餃子で食べ応え十分だった。

▼セットのワイン

ドリンクは白ワインを選択。フレンチのお店だがそこにはこだわらず、フードとセットで満足してもらえるものを選んでいるとのこと。この日の白は、チリワインだった。

冊子・地図ナンバー:62
住所:台東区浅草3-18-6
営業時間:18:00~23:00
《“せんトラ”セットの提供》平日18:00~22:30、土・日曜、祝日20:00~23:00
定休日:火・水曜 ※2月11日(火・祝)は営業

7軒目:かんがえるかんがるー

「酔いの宵」期間中は立ち飲みスタイルで営業。フードもドリンクもたくさんのメニューの中から選べるが、仕込みや仕入れ状況によっては売り切れているものも少なくない。

この日の〆ということで、人気メニューのバスク風チーズケーキを選択。ワインなどのお酒と合わせるのにちょうどいい甘さとチーズ感で大満足だった。その後、他の参加者においしかったお店を尋ねると、かんがえるかんがるーを挙げた人が複数いた。今年も満足度の高さは健在だ。

ワインはスペインスタイルのコップワイン。提供するワインは、仕入れ状況によって変わるそうだ。

冊子・地図ナンバー:65
住所:台東区浅草3-9-10
営業時間:平日18:00~23:00、土・日曜、祝日15:00~23:00
《“せんトラ”セットの提供》上記営業時間内
定休日:火曜

初日はゆっくりスタート

イベント初日は、ゆっくりスタートだと感じられた。参加店が密集している地域の店を選んで移動が少なかったこと、そして1人参加だったこともあり、かなりサクサクと回れた。

▼赤く塗りつぶしているのが、今回訪問したお店

参加者の多くは地元の人という印象だ。しかし、日本テレビの番組「news zero」が取材しており、放送の影響で週末からは混むことが予想される。さすがに7軒も回ると、とてもお腹がいっぱいに。帰宅してからは胃腸薬を飲んで翌日に備えた。

今回お店で耳にしたのは、お酒や食品の値上げの影響で、1000円以内に収めるが難しいということ。お酒の仕入れ元に、多く購入する代わりに値段を下げてもらうなどの交渉をしたという。「来年はどうなるかな」とお話しされていた。

次回は、2日目のレポートをお届けする。


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About the author /  鵜沢 シズカ
鵜沢 シズカ

J.S.A.ワインエキスパート。米フロリダ州で日本酒の販売に携わっている間に、浮気心で手を出したワインに魅了される。英語や販売・営業経験を活かしながら、ワインの魅力を伝えられたら幸せ