“フランスワイン”と言っても、土壌や地形、標高などのクリマの違いによって、育てられているぶどう品種は異なっている。また、同じぶどう品種でも栽培地域によって異なる表情を見せてくれる。
そうしたフランスで育てられるさまざまなワイン用のぶどう品種について詳しくなるため、どの地域でどんなぶどう品種がつくられているのか、ザッとチェックできるインフォグラフィック「What Grapes Are Used To Make That Old Wine」を紹介しよう。
The grapes that go into the most popular French #wine http://t.co/xLJBfHLS2S pic.twitter.com/rM0nMgn67x
— VinePair (@VinePair) 2014年10月1日
ブルゴーニュ
内陸に位置する大醸造地
赤ワイン用ぶどう品種:
ブルゴーニュで育てられている主なぶどう品種はピノ・ノワールだが、南部のボージョレ地域ではガメが生産されている。
白ワイン用ぶどう品種:
約半数がシャルドネだが、一部でアリゴテが使用されている。
シャンパーニュ
冷涼な気候であり、降雨や冷害、日照不足の影響を受けやすい土地
白ワイン用ぶどう品種:
主に生産されているのは、ピノ・ノワール。霜害を受けやすいヴァレ・ド・ラ・マルヌでは主にピノ・ムニエが生産されている。
アルザス
ライン川とヴォージュ山脈に囲まれ、ドイツやスイスとの国境付近に位置する地域。寒暖差が激しく、降雨量は少なく、日射量が多い
辛口白ワイン用ぶどう品種:
主要なぶどう品種はリースリング、ゲヴュルツトラミネール
発泡ワイン(クレマン)向けぶどう品種:
ピノ・ブランを中心に、ピノ・グリ、ピノ・ノワール、リースリングなど
プロヴァンス
温暖な地中海性気候に恵まれた地域
赤ワイン用ぶどう品種:
グルナッシュ、サンソー、ムールヴェードルなど
白ワイン用ぶどう品種:
クレレット、ユニ・ブランなど
カオール
ガロンヌ川の支流にあたるロット川流域に広がる温暖な気候の地域
赤ワイン用ぶどう品種:
伝統品種であるマルベックを70%以上使用するように義務付けられているため、マルベックを中心に、メルロー、タナが生産されている
ボルドー
ガロンヌ川、ドルドーニュ川、大西洋に注ぐジロンド川の流域に広がる温暖な気候に恵まれた地域
赤ワイン用ぶどう品種:
カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランを中心に、プティ・ヴェルド、マルベックも生産されている
白ワイン用ぶどう品種:
ソーヴィニヨン・ブラン
ソーテルヌ地区の貴腐ワイン用ぶどう品種:
セミヨン
ヴァル・ド・ロワール
大西洋に注ぐロワール川の中流から河口にかけて広がる地域
赤ワイン用ぶどう品種:
グロロ、ガメ、カベルネ・フラン、マルベック、ピノ・ノワールなど
白ワイン用ぶどう品種:
シュナン・ブラン、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、ムロン・ド・ブルゴーニュなど
コート・デュ・ローヌ
ローヌ川流域に広がる地域
赤ワイン用ぶどう品種:
シラーを中心に、グルナッシュ、ムールヴェードルなど
白ワイン用ぶどう品種:
ヴィオニエを中心に、マルサンヌ、ルーサンヌなど
ワインの味わいに大きな影響を与えるぶどう品種。より詳しく知りたい人は、ぜひこちらのぶどう品種を説明した記事もチェックしていってほしい。