お店で出てくるワイングラスは、いつもピカピカしていて気持ちのいいものだ。しかし、家で使っているワイングラスは、うっかりすると水滴のあとがついてしまったり、気が付いたら細かい傷がついてくすんでしまったりとなかなかお手入れが難しい。
また、しっかりと磨こうと思って変に力を入れてしまうと、飲み口の部分が割れてしまうことや、ステム(脚)が折れてしまうことにもなりかねない。
それなら、自宅で美しいグラスからおいしいワインを味わうには、どうしたらいいのだろうか。簡単なワイングラスの洗い方のコツを紹介したい。
基本的なワイングラスのお手入れの仕方
ワイングラスで使われることの多いクリスタルガラスは、傷が付きやすいという特徴がある。ほかの食器とぶつからないように気を付けよう。
繊細なグラスなので、食洗器は避けた方が無難だ。
洗い方
飲み口やボウル部分を流水で優しく流す。通常の汚れであれば洗剤は使う必要はない。もし使うのなら、クリスタルガラスは匂いが残りやすいので、しっかりと洗い流すようにしよう。
冷たい水はグラスを収縮させてしまう。とはいえ熱すぎると今度は膨張してしまう。ぬるま湯に調節して流すのがポイントだ。
磨き方
グラスを磨くときには、グラス磨き用のフキンなど、繊維のケバが付かない素材のフキンを使うようにしよう。
このときも力を入れないように気を付けながら、しっかり水気を拭き取ろう。
リーデルのホームページなどでは、2枚のフキンを使うように推奨しているが、大きめのフキンでも使いやすい。左手でボウルの下の部分を包み込みながら、右手で飲み口部分をなぞるようにすると、グラスに負担を掛けずにきれいに磨くことができる。
ボウルの中は布を入れて、布を回転させながら磨くようにする。台座やステム(脚)も忘れずに磨いておこう。
もし指紋が落ちにくい場合には、ゴシゴシこするのではなく、一度湯気に当ててから磨いてみよう。
フキンのお手入れも要注意
せっかくきれいに磨こうとしても、フキンのお手入れを怠ってしまっては台無しになってしまうもの。フキンは匂いのしない石鹸で洗い、しっかりと乾かしておく。柔軟剤には油分が含まれているため、使用は厳禁だ。
リーデルから専用のスポンジも発売中
有名なワイングラスメーカーの「リーデル」は、スリーエムジャパンと共同で「3M スコッチ・ブライト ワイングラスクリーナー」を発売している。
マイクロファイバーを使用した細長いスポンジを使用し、グラスに負担を掛けずに洗うことができる。
細長いので台所用スポンジでは届きにくいボウルの底や細長いシャンパングラスにも対応しているのがうれしいところだ。
リーデル楽天市場店では、ひとつ1100円(税別)で販売している。「家でも完璧なワイングラスで楽しみたい」、「お客さんをきれいなワイングラスでもてなしたい」というこだわり派の方は、購入してみてもいいかもしれない。
アクリルたわしという手も
「ひとつ1000円以上するスポンジは気が引けるし、何よりも普段の収納場所に困りそう!」という人は、アクリルたわしを使ってみてはいかがだろうか。
アクリル100%の毛糸を使って手作りするアクリルたわしは、洗剤不要で細かい汚れをかきとってくれる。もちろんワイングラスの曇りや汚れも洗剤不要でかきとってくれるので、お勧めだ。
手作りの仕方はYouTubeにたくさん動画が上がっているので、手芸に興味がある人は調べてみてもいいだろう。また、手芸に自信がない人は、100均ショップなどでも購入が可能だ。
ただし、ボウルの底の部分や細長いシャンパングラスは洗いにくいかもしれない。
使わずに置いてあるグラスは
クリスタルガラスは使わずに置いておくだけで、表面が白く曇ってしまう。ワイングラスを磨くときには、そんなグラスがないかをチェックして、併せてお手入れしたいものだ。
曇ってしまったグラスは、沸騰したお湯の湯気に当ててから磨くときれいになるので、覚えておいてもらいたい。