ブルゴーニュ地方と言えば、言わずと知れたフランスのワイン産地だ。シャンパーニュ地方とともに世界遺産にも登録されている、
その中心地にあるボーヌでは、毎年11月の第3日曜日を含む前後3日間にわたり、盛大なワイン祭りが開催される。その名も「栄光の3日間(Les Trois Glorieuses)」だ。
パリから日帰りでも楽しめるこのお祭り、その魅力を紹介したい。
魅力1:飲んで楽しい
このお祭りで一番楽しみなのは、なんといってもワインを味わうことだろう。
普段から観光客でにぎわう「マルシェ・オ・ヴァン」では、お祭り以外でも入場料を払えば、さまざまなワインを試飲できる。気に入ったらその場で購入も可能なワインショップだ。
「栄光の3日間」中は、試飲できるワインの量も質もアップしているという。また、お土産用として持ち帰られる試飲のコップも、普段とは違うものが用意されているそうだ。
また、町中にワインの屋台が並んで試飲に誘う声が飛び交っているので、町を歩いているだけでも楽しそうだ。屋台では「ヴァンショー」というスパイスの効いた甘いホットワインも試してみてもらいたい。
魅力2:食べて楽しい
屋台では料理も充実している。ワインと相性の良いチーズやエスカルゴ、トリュフなどが味わえるほか、「ジャンボン・ペルシエ」(ハムと野菜のゼリー寄せ)、カエルの腿肉のフライといったブルゴーニュの名物料理もお手軽な価格で楽しめる。
最終日にはボーヌの南に位置するムルソーで、収穫を祝う大晩餐会が開催される。本来は収穫を祝う農家のための会だが、予約をすれば観光客でも参加が可能。ただし、1~2年前から予約をしておく必要があるそうだ。
魅力3:見て楽しい
1日目には、12世紀初頭に建築されたクロ・ド・ヴージョ城にて、「ブルゴーニュ利き酒騎士団」の入団式と晩餐会が開かれる。
お祭りの期間中は町に大道芸人があふれ、至るところでパフォーマンスが繰り広げられる。ワイン樽作りの実演、ワインの栓抜き大会、パレードなどが催されている。また、初日にはハーフマラソンやナイトランなども企画されている。
世界中からワイン関係者が集まるお祭りでありつつ、誰でも気楽に楽しめる3日間なのは間違いない。
魅力4:買って楽しい
2日目にはオスピス・ド・ボーヌ(ボーヌの施療院)で、ワインのオークションが開催される。50種類近いワインがオークションにかけられ、世界中のワイン商が集まるイベントだ。
ここでその年のブルゴーニュワインの価格が決まるとも言われる大切なオークションでもある。
もともとは貧しい人々のための病院だったオスピス・ド・ボーヌ。売上資金は、慈善団体に寄付されているそうだ。
もちろんオークションに参加しなくても、町のあちこちでワインの販売がされている。試飲をしながらお気に入りの1本を見つけてみるのもいいだろう。