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ビジネス系情報サイト「Forbes」に2017年1月22日、「How To Avoid Buying Fake Wine(偽造ワインの見分け方)」という記事が掲載された。
同記事によると、5本に1本のワインが偽造ワイン(フェイクワイン)で、中国で売られている高級ワインに限ると2本に1本が偽造ワインだという。
偽造ワインとは一体どんな代物で、偽造ワインをつかまないためにはどんな点に気をつけたらいいのだろうか。
ワイン界のシャーロック・ホームズが警鐘
Forbesで偽造ワインについて警鐘を鳴らしたのは、「ワイン界のシャーロック・ホームズ」と呼ばれるモーリーン・ダウニー氏だ。
ダウニー氏によると、スーパーで売られているワインから高級ワインまで含めて考えると、控えめに見積もっても、販売されているワインの5本に1本は偽造ワインだという。
増加する偽造ワイン
2013年12月には、超高級ワインの偽物を製造・販売して数億円を稼いだルディ・クルニアワン氏が、米ニューヨーク州の裁判所で有罪判決を受けた。
2014年2月27日付のSankeiBizの記事では、「競売に出ている超高級ワインの8割は偽物」「超高級ワインの偽物が増えたのはこの10年ほど」と伝えている。裕福で教養の高い中国人やアメリカ人がターゲットになることが多いそうだ。
モーリーン・ダウニー氏も、偽物ワインは増加していると分析。購入する顧客だけではなく、流通させている業者も気づいていないケースもあるそうだ。特に中国と香港では深刻とのこと。
偽造されやすいつくり手は?
オークションなどで偽物ワインが多く出回っているシャトーとして、ダウニー氏は下記のつくり手の名前を上げている。
◇シャトー・ペトリュス
◇ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ
◇シャトー・ラフィット・ロートシルト
◇シャトー・ムートン・ロートシルト
◇シャトー・ディケム
◇シャトー・ラフルール
◇ドメーヌ・コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ
◇ドメーヌ・アンリ・ジャイエ
◇シャトー・オー・ブリオン
◇シャトー・シュヴァル・ブラン
偽造ワインの見分け方
ダウニー氏は2015年5月21日にブルームバーグが公開した動画内で、「偽造ワインを見分けるポイント」を解説。次の4点に注意すべきだとしている。
ポイント1:ラベルの信ぴょう性
紙やラベルを貼り付けるのりは、時間とともに変化していく。ヴィンテージのワインかどうかは、ブルーライトにラベルが反応するかどうかである程度見分けられるそうだ。
(画像出典元:Bloomberg/YouTube)
ポイント2:印字を確認する
印字されているフォントやサイズを確認するだけではなく、拡大してラインがまっすぐに引かれているかを確認しよう。
インクジェットで印刷されたラベルは、拡大してみるとラインがにじんだように見えるという。
ポイント3:コルクを見る
本物のボトルに中身を詰め替えているタイプの偽造ワインの場合、そのシャトーのコルクではないものや、無印のコルクが使われていることが多いそうだ。
ポイント4:本物を知る
ラベル印刷に使われている技術が本物と同じかどうか、キャップシールのデザインが本物と同じかどうかを見抜くためにも、本物を知ることが偽造ワインを避けるためにも必要だ。