2017年06月

葡萄のカネオクが耕作放棄地を活用した「オーナー制ワイン園プロジェクト」をスタート

ぶどうづくりに100年以上もの歴史を持つ、大阪の「葡萄のカネオク」。その葡萄のカネオクが、オーナー制のワイン用ぶどう園の開園を目指し、「オーナー制ワイン園プロジェクト」のクラウドファンディングを2017年6月2日より開始した。2021年のワイン完成を目標とし、1口2500円から支援を募集する。

葡萄のカネオクは、明治36年(1903)創業の歴史あるぶどう園だ。大阪府柏原市で、デラウェアやピオーネなど、生食用のぶどうを中心にさまざまな品種を栽培している。現在は4代目の奥野成樹氏が代表を務め、通信販売やSNSなど、精力的な活動に取り組んでいる。

大阪のぶどう栽培は、古くは約400年前の豊臣時代にさかのぼる。昭和初期には栽培面積が日本一を記録するなど活況を呈したが、現在は農家数が減り、危機的な状況にあるという。奥野氏は今回、そんな大阪のぶどう産業を再び盛り上げようと、耕作放棄地をぶどう園として再生するプロジェクトを開始した。

プロジェクトでは、クラウドファンディングサイト「FAAVO」から支援を募集し、耕作放棄地に手を入れてぶどうの苗木を植える。そうした畑で栽培したぶどうを使って、2021年のワイン初醸造を目指すという。

1口2500円から支援が可能で、2500円コースでは、支援者としてプロジェクトのウェブサイトに名前がクレジットされるほか、直売所でぶどうを割引で購入できる。1万5000円コースでは、ぶどうの木1本のオーナーになる権利が与えられ、ぶどうの木にネームプレートをかけることができる。他にもオーナー特典として、垣根立てワークショップやワイン用苗木「植樹祭」に参加する権利などがあり、ぶどう栽培に参加することが可能だ。

支援の募集は、同年7月31日まで行われる。ぶどうの木のオーナーは4月更新の1年契約で、今年度のみファンディング終了時~翌3月までとなる。初醸造ワインをぜひ味わいたいという人には、先行予約コースも用意している。

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大阪柏原発・ぶどう農家4代目のチャレンジ!耕作放棄地を再生、オーナー制のワイン用ぶどう園をオープンするためクラウドファンディングを実施。2021年にワインへ。

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About the author /  NAGATA

カルチャー、音楽などを中心に執筆するフリーライター。大学院に在学し、インターネット文化を研究する傍ら、執筆に取り組んでいる。山梨県に在住している際に日本ワインの魅力にとりつかれる。