メルシャンは2023年10月6日、同社が運営するシャトー・メルシャン 椀子ヴィンヤードが、環境省による自然共生サイトに正式認定されたと発表した。今後、椀子ヴィンヤードは、国際データベース「OECMs」にも登録される予定だ。
環境省は、2023年度より“30by30”を掲げ、生物多様性が高い地域を自然共生サイトとして認定する制度を運用している。“30by30”とは、生物多様性を回復させるため、2030年までに世界の陸地と海域それぞれ30%ずつを保全地域にするというスローガン。同社は農研機構と協力して研究した成果を基に椀子ヴィンヤードを自然共生サイトとして申請し、今回正式に認定を受けた。
椀子ヴィンヤードは、長野県上田市にあるおよそ29haのぶどう畑で、8種類のぶどうを栽培している。椀子ヴィンヤードの生態系調査では、遊休荒廃地をぶどう畑にすることで、さまざまな生物を育む草原を生み出すことができ、生物多様性を確保していることが報告されている。
椀子ヴィンヤードに併設されたワイナリーでは、地域や自然と共生しながらワインをつくっており、そのワインは日本国内のみならず世界でも評価を受けている。また、ワインツーリズムに取り組むワイナリーを表彰する「ワールド ベスト ヴィンヤード(World’s Best Vineyards)」に、2019年から4年連続で選出されており、2023年には「The best vineyard in ASIA(ザ・ベスト・ヴィンヤード・イン・アジア)」にも選ばれた。