北海道・長野・岡山・山梨でつくられたぶどうを使う国産プレミアムワイン「グランポレール」12種類が集い、さらに勝沼ワイナリーと岡山ワイナリーから若手醸造家4名を迎えたイベント「グランポレール プレシャスサロン 七夕2018」が開催された。
グランポレールの北海道ワインを取り上げた前回に続き、今回は「長野」ブースを担当していた醸造家・渡邉真介さんに伺ったお話を紹介していこう。
渡邉さんが語る長野でのワインづくり
長野県にあるグランポレールのぶどう畑の土壌は、レキ(粒径2.0~75mmの小石)が多い。水はけが良く、ぶどうの栽培に適している。気候は夜の寒暖差が大きいという。
グランポレールを手掛けるサッポロビールは、長野県の2カ所にある自社畑でぶどうを栽培している。ひとつは2009年に開園した安曇野池田ヴィンヤード、もうひとつは1975年から続く長野古里ぶどう園だ。
長野ではカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、シャルドネを中心に栽培し、ぶどう樹の樹齢は若い木から円熟した木まである。そうした味わいの違いを楽しめるのが長野のグランポレールの特徴だという。
シラー好きも、きっとうなる「安曇野池田ヴィンヤード シラー2014」
長野ブースでは、次の3種類のグランポレールが提供されていた。
・グランポレール 長野古里ぶどう園シャルドネ 2016
・グランポレール 長野メルロー&カベルネ 2016
・グランポレール 安曇野池田ヴィンヤード シラー 2014
安曇野池田ヴィンヤード シラー2014は、自社ぶどう園「安曇野池田ヴィンヤード」のシラーを100%使って仕込んだ1本。当日行われた来場者による人気投票でも、長野県で一番の票数を集めていた。
イベントでもリピートする来場者の姿が目立ったワインだ。その特徴を渡邉さんはこう説明してくれた。
シラーの特徴である黒コショウなどのスパイスの香りに加えベリー系の香り。濃厚で凝縮感がありながら、きめの細かい甘く滑らかなタンニンを合わせ持つ日本ワインです。
日本ではまだまだ珍しいシラーですが、スパイシーな味わいでファンも多いです。
安曇野池田ヴィンヤードのシラーは、スパイシーなコショウの香りが印象的です。シラー好きも、きっとうなってもらえるワインになっていますよ。
おすすめのマリアージュは「赤身肉のステーキ(牛)など」とのことだ。
グランポレールファンが増えているのを実感
自身のワインづくりへのこだわりについて、「適切な時期に収穫されたぶどうが、特長を最大限に表したワインとなれるように手助けするという感覚での醸造を心掛けています」と語ってくれた渡邉さん。
とても分かりやすい言葉を選んで、ワインづくりについて語ってくれた。“適切”や“特徴”を理解する確実な知識を持っているから、伝わる言葉を選べるのだろうと感じられた。
4月のマリアージュイベントにも足を運んだ来場者の姿もあったとのことで、「熱心なグランポレールファンが増えてきているとうれしく感じました」と語ってくれた。