メルシャンは2019年9月4日、新しく発売する欧州産オーガニックワイン4種類のテイスティング会を開催した。経済連携協定(EPA)の発効で関税が撤廃された欧州産ワインの中でも、ナチュラルさと環境への取り組みから、関心が高まるオーガニックワイン。なぜ今、“旬”を迎えているのか。同イベントでは、オーガニックワインの人気の理由と、4つのオーガニックワインのつくり手が取り上げられ、その特徴や魅力について解説された。
今回はその中の1つ、スペインの「ボデガス・フォンタナ」を紹介したい。
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ワインのプロが集まる「ボデガス・フォンタナ」
ボデガス・フォンタナは、マドリッド南東のカスティーリャ・ラ・マンチャ州で最も北に位置するウクレスにあるワイナリー。ウクレスは、2006年にD.O.(原産地呼称)に認定されている。
ワイナリーのぶどう畑は海抜735~900mという高地に位置し、昼夜の温度差は20℃近くある。性質が異なる畑が隣り合うほど、多様な土壌に恵まれたユニークな場所で、農薬を使わない有機栽培によるぶどうづくりに取り組んでいる。
ボデガス・フォンタナは、いわば“ワインのプロフェッショナル集団”だ。ワイン業界で最も難しいといわれる資格「マスター・オブ・ワイン(MW)」が2人在籍。MWをはじめとする経験豊富なワインのエキスパートたちが集まり、エネルギーの最大効率化やオーガニック栽培でサスティナビリティ(持続可能)なワインづくりを目指している。
MWが監修、1000円以下のオーガニックワイン「メスタ オーガニック」
「メスタ オーガニック」は、「ワインと一緒に食事を楽しむことで、より豊かで健康的なライフスタイルを促進するべきである」という哲学に基づき、MWのサム・ハロップ氏が監修した。ハロップ氏は、2013年にイギリスの『Drink Business』誌で、「最も影響力のあるワインコンサルタント10人」のうちの1人に選出された人物だ。
■メスタ オーガニック テンプラニーリョ:赤 テンプラリーニョ100%
■メスタ オーガニック ベルデホ:白 ベルデホ100%
“力強さ”“過度な樽香”“濃い味わい”といった特徴は、ワインコンクールで高い評価を得やすい。しかし、このシリーズでハロップ氏がこだわったのは、“フレッシュ感”“ミネラル感”“きめ細かな舌触り”だ。ワインコンクール受けする特徴ではなく、あくまでも幅広い食事に合わせやすいワインを追求した。
MWがこだわり抜いた、食事との相性を考えたワインの味わいを、一度確かめてみてはいかがだろうか。