カリフォルニアワイン協会(CWI)は2021年3月、毎年春に実施する「カリフォルニアワイン・バイザグラス・プロモーション」に先立ち、「カリフォルニアワイン・スプリング・テイスティング 2021」を大阪(15日)と東京(17日)で開催した。新型コロナウイルス感染症の感染防止のため規模を縮小し、医師監修の下で万全の対策を講じた会場には、「ソノマ・カウンティ」をテーマ産地として460品目を超えるワインが集まった。
今回は会場に集まった多数のワインの中から、日本人醸造家が手掛けるアーサー・セラーズ(Arthur Cellars)のワインを紹介する。
アーサー・セラーズ
アーサー・セラーズは、日本人醸造家の桃井隆宏氏が立ち上げたワイナリーだ。2010年、ワインの勉強のためにインターンとしてカリフォルニアに渡り、2012年に自身のファーストヴィンテージを手掛けた。
アーサー・セラーズと名付けたのは、桃井氏のワインづくりの師匠であるエド・カーツマン氏。“アーサー”は、桃井氏が息子を授かった時、お腹の中の子どもに語り掛けるため、ニックネームとして名付けていた名前だという。
カーツマン氏と言えば、ピノ・ノワールの名手として知られるワインメーカーだ。アーサー・セラーズのピノ・ノワールも高い評価を受けており、「日本で飲もう最高のワイン2016」では、「アーサー ピノ・ノワール 2014」 が最高得点で、赤・ミディアム部門のベストワイン賞を受賞している。
アーサー・セラーズのワイン
ピノ・ノワール ケイアール・ランチ2018
「日本で飲もう最高のワイン2016」でベストワイン賞を受賞したワインの2018年ヴィンテージ。食事によく合う、非常にエレガントなワインだ。
ケイアール・ランチ(キーファー・ランチ)とは、ロシアン・リバー・バレーで最も冷涼なグリーン・バレーにある銘醸畑のこと。アーサー・セラーズが最も長く手掛けている畑で、桃井氏が“ピノ・ノワールの理想郷”と表現するエリアだ。
Arthur Cellars Pinot Noir KR Ranch 2018
品種:ピノ・ノワール100%
産地:ロシアン・リバー・バレー
参考小売価格:6380円(税込)
ピノ・ノワール グロリア・ヴィンヤード2018
アーサー・セラーズのフラグシップワイン。料理の味わいを引き立て、ワイン自体も飲んでいくうちに表情を変えていく、面白い1本だ。
Arthur Cellars Pinot Noir Gloria Vineyard 2018
品種:ピノ・ノワール100%
産地:ロシアン・リバー・バレー
参考小売価格:7920円(税込)
シャルドネ ロシアン・リバー・バレー2019
ソノマ・コーストにおけるぶどう栽培のパイオニアの1人、チャールズ・ハインツ氏が手掛けたぶどうのみを使用したワイン。ロシアン・リバー・バレーで最も海に近く、非常に冷涼なオクシデンタル地区のテロワールが味わえる、エレガントなワインだ。
Arthur Cellars Chardonnay Russian River Valley 2019
品種:シャルドネ100%
産地:ロシアン・リバー・バレー
参考小売価格:5280円(税込)
アーサー・セラーズのワインは、こちらからオンラインでも購入が可能だ。日本人醸造家が表現するソノマのテロワールを、ぜひ一度味わってみてはいかがだろうか。