メルシャンは2021年4月13日、サステナブルな社会の実現を目指したオーガニックワインの取り組みと、産直tabeloopとともに行うキャンペーンについての説明会を、オンラインで開催した。
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今回は、メルシャンが、フードシェアリングサービスの産直tabeloop(たべるーぷ)とともに実施したキャンペーンについて紹介する。
事業系食品ロスの削減を目指す
説明会では、産直tabeloopを運営するバリュードライバーズの代表取締役である佐治祐二郎氏が登場し、産直tabeloopを始めた経緯などの説明を行った。
バリュードライバーズが目指しているのは、事業系食品ロスの削減だ。
農産物や水産物がまだ食べられる状態であるにもかかわらず、取れ過ぎや傷もの、コロナ禍の影響による余剰在庫の発生、賞味期限が近いために生じた返品、製造時や配送時の汚破損などにより販売できないといった理由から、大量に廃棄されている。このような事業系食品ロスは毎年発生しており、2000年には547万トンもの食品が廃棄されていた。近年は2000年ほどの量ではないものの、それでも2013年以降に毎年300万トン以上の食品が廃棄されている。
この事業系食品ロスを2000年時点の半分相当である273万トンまで減らすこと、さらにはつくり過ぎなどの理由から生産段階で廃棄される、いわゆる「産地ロス」を減らしたいと考えているのが、バリュードライバーズだ。その取り組みの一環として、同社は会員制フードシェアリングサービスtabeloopを運営している。
産直tabeloop×メルシャン
2020年7月に、コロナ禍で苦しむ生産者を救いたいという思いから同社が新たに開始したサービスが産直tabeloopだ。産直tabeloopの利用者は、送料無料で生産者から直接食材を購入できる。
コロナ禍でせっかく育てた野菜や魚などを思うように出荷できず、大変な思いをしている生産者がいることを知ったメルシャンが、バリュードライバーズに声を掛けて、今回のキャンペーンが実現した。
生産者の思いを大切にしてその取り組みを理解し、消費者に伝わるように表現していくことを重視している点が、メルシャンとの共通点だ。食品の背景を知れば、その食材がよりおいしく感じられるはずだ。
「オーガニックワインが当たる!こだわりの産直食材を味わうキャンペーン」
生産者の思いがこもったオーガニックワインと産直tabeloopで購入できる食材とのマリアージュ体験を、できるだけ多くの人に味わってもらいたいという思いから開催された、「オーガニックワインが当たる!こだわりの産直食材を味わうキャンペーン」。
フランス最大級のオーガニック&ビオディナミを実践するワイナリー、ドメーヌ・カズのワイン「カノン・デュ・マレシャル ルージュ」1本と、産直tabeloopで利用できるクーポン1000円分が抽選で100人に当たるというもので、予想を上回る多くの反響と応募があったという。
地球環境や人、社会、地域に配慮した消費行動であるエシカル消費が注目を集めている今日この頃。気になってはいたけれど、何から始めたらいいのか分からないという人は、オーガニックワインなどを購入することから始めてみてはいかがだろうか。
次回は、食卓で再現できるマリアージュとして、エシカル消費につながる「海の生ハム」を使用したレシピを紹介したい。