フィラディスは、2024年4月8日に大阪・梅田のホテルモントレ大阪、同月10日に東京・表参道のアニヴェルセル表参道で、シャンパーニュの試飲イベント「フィラディス 泡フェス!2024」を開催した。フィラディスの考える「アルチザン・シャンパーニュ」を生み出す6人の生産者が来日し、それぞれのシャンパーニュを披露した。
今後、当サイトでは、そのうちの4人の生産者にフォーカスを当てた記事を公開していく予定だ。今回の記事では、その前にぜひ知っていてもらいたい、なぜ今、改めてシャンパーニュなのか、アルチザン(職人的栽培醸造家)とは何かを中心に、イベントのコンセプトについて紹介する。
なぜ今、シャンパーニュなのか
シャンパーニュといえば、ボルドーやブルゴーニュと肩を並べるフランスワインの銘醸地だ。シャンパーニュ委員会(CIVC)によると、日本は世界第3位のシャンパーニュ輸入国(2022年時点)であり、豊富なラインアップを手にすることができる。
生産量の7割をメゾンと呼ばれる大手生産者が担っているが、テロワールを深く意識した小規模生産者が存在感を増しつつあるのが、“今”のシャンパーニュだ。フィラディスでは、「より幅広い選択肢の中から、シャンパーニュを楽しむことが新たなスタンダードとなりつつある」と考えているという。
「アルチザン・シャンパーニュ」とは
イベントに来日したのは、いずれもフィラディスがアルチザン・シャンパーニュと認めた生産者だ。
フィラディスでは、以下の4つの観点から、アルチザン・シャンパーニュを定義している。
1.シンプルに、味わいが“おいしい”こと
2.生産者の“情熱”を感じられること
3.“テロワール”の表現が明確であること
4.つくり手自身が、新たな時代の“リーダーシップ”を担う存在であること
取材を行ったのは、東京で開催された事業者向けの試飲会だ。試飲した12種類のシャンパーニュは、フィラディスが重視するテロワールだけではなく、品種やつくり手の個性がそれぞれに感じられるものだった。その味わいの違いやおいしさは、シャンパーニュファンだけではなく、「なんとなく泡を飲んでいた」という人にも届くだろうと感じられた。
来日した6人の生産者
来日した6人の生産者は、次の通りだ。会場では、ワイナリーを代表する生産者が、来場者と気軽に話をしながら時間を過ごしていた。
●シャルトーニュ・タイエ
来場者:アレクサンドル・シャルトーニュ氏
●ピエール・パイヤール
来場者:アントワーヌ・パイヤール氏
●ブリス
来場者:ジャン・ルネ氏(オーナー)
●ランスロ・ピエンヌ
来場者:ジル・ランスロ氏
●ドワイヤール
来場者:ギョーム・ドワイヤール氏
●カゼ・ティボー
来場者:ファビアン・カゼ氏
次回以降は、比較的手に入りやすいワインを展示していた、4つの生産者(太文字)をピックアップして紹介する。