10月6~8日に「シャトー・メルシャン ハーベスト・フェスティバル 2017 in TOKYO」が開催された。
同イベントは例年、山梨県甲州市勝沼町にあるシャトー・メルシャンのワイナリーで開かれていた。今回はメルシャンの前身となる「大日本山梨葡萄酒会社」の創立140年を記念し、東京ミッドタウンでの開催となった。
141年目に向けてぶどう収穫の時期を迎えたシャトー・メルシャン。初となる東京都内での開催となったハーベスト・フェスティバルの模様をレポートしていこう。
テーマは「Tasting Nippon」
「140年の歴史を持つワイナリーとして、日本の素晴らしさをワインだけではなく、食や文化、ライフスタイルとともに楽しんでもらいたい」
イベントの開催に先駆けたあいさつでは、マーケティング部の神藤亜矢さんから同イベントのテーマについて説明があった。
会場は東京ミッドタウン内のキャノピー・スクエア。エントランスを抜け、会場内でグラスワインと引き換えるチケットを購入した。
チケットは100円券1枚から購入可能だが、10枚つづりを購入すると会場内で使用するグラスがセットでついてきた。
イベント会場の中心に設置されていたのは、ライブや樽出しワインを振る舞うのに使われるイベントステージだ。
会場内にはキッチンカー4台が並び、黒胡椒チキン、しそ巻きハーブソーセージ、オリジナル醤油ベースのソースで楽しむローストビーフ、合鴨のローストプレートなど、シャトー・メルシャンによく合う和テイストの料理を提供。ワインとの組み合わせを考えて、イベントだけの特別メニューを用意しているキッチンカーもあった。
VRで体感する勝沼のワイナリー風景
東京での開催にあたり、都内に居ながらにして勝沼のワイナリーの風景を楽しめる「シャトー・メルシャン 五感テイスティングツアー」が企画されていた。
現地の風景やワイナリーの内部を見渡しながら、ヘッドホンから流れるガイダンスに従って、今年収穫したぶどうの試食を楽しめた。目と耳、そして舌で体感するVRツアーだ。
1粒1粒個性の違うぶどうを、勝沼で撮影された映像とともに楽しめた。
もちろんワインも素晴らしい
イベント会場で楽しめるワインは21種類。白とロゼのスパークリング2種類、白10種類、ロゼ3種類、赤6種類だった。
1杯200~700円。チケットで購入するシステムだ。
お持ち帰り用のワインショップもあり、通常はワイナリーでしか購入できないボトルも販売していた。
2017年は「期待を持てる年」
イベントのスタートを切った松尾弘則ゼネラルマネジャーのあいさつでは、2017年のぶどうの出来栄えについても触れられていた。
「今年は、梅雨ごろまでは雨が少なくていい状況だったのですが、カラ梅雨が明けた後、夏場は曇天や雨が多くて心配しました。しかし、9月に入ってからは好天に恵まれたこともあり、すごく順調に育ちました。私も収穫に立ちあったのですが、赤白共に期待を持てる年になると思います。出来上がりを楽しみにしていてください」
また140年の節目を迎え、「日本ワインを支え続けてきた先輩方の思いを新たに認識して、今年141年目の仕込みをスタートすることができたかなと思っています」とのコメントもあった。
初めて日本ワインに触れる来場者も
例年は勝沼で開くハーベスト・フェスティバルを都内で開催した目的は、「日本ワインの魅力に触れる機会を増やし、シャトー・メルシャンをより知っていただく」だという。
イベント終了後、メルシャン・マーケティング部シャトー・メルシャン ブランドマネージャー 安部雄一郎さんにお話を伺ったところ、例年のハーベスト・フェスティバルに来場されている方だけではなく、新規の来場客が多くいらっしゃったとのこと。六本木での開催ということもあり、通り掛かりに見つけて立ち寄った方や、外国人のお客様なども目立ったという。
「山梨のイベントにはなかなか行けないけれど、都内だったので行くことができた」、「日本ワインはこれまで飲んだことがなかったが、とてもおいしいのね!」などの声もあり、目的を果たした結果となったようだ。
また、安部さんからワインバザールの読者へ、こんなメッセージをいただいた。
日本ワインをより多くのお客様に知っていただける努力を続けていきます!
このようなイベントなどの情報を今後は、シャトー・メルシャン・クラブにて発信を行って行きますので、まだクラブ会員登録をされていない方はぜひ!
http://www.chateaumercian.com/club/
勝沼のワインメイカーの意気込みやワインへの愛情を東京ミッドタウンで楽しめる、とても気持ちよく酔えるイベントだった。
近日中に、自社ワインへの愛情と意気込みが伝わる「シャトー・メルシャン ハーベスト・フェスティバル 2017 in TOKYO」レポート~試飲編も公開を予定しているのでお楽しみに。