コラム

チーズ30種以上×ワイン10種以上を組み合わせ! イタリア好き店長が集めた希少なチーズが魅力のWINEBAR LIMITE(東京・新宿三丁目)

新宿三丁目駅から程近く、寄席で有名な新宿末廣亭を左手に見ながら少し歩くと、多くの飲食店が入るビルの1階奥に、小さなガラスの扉が見えてくる。

赤い看板に書かれている店名は「WINEBAR LIMITE(ワインバー・リミテ)」。新宿のワインバーの草分けとも言える人気店「MARUGO(マルゴ)」の系列店だ。

2011年にオープンし、元々はフルーツを使ったカクテルなどを出すオーセンティックな「バー」だったが、昨年10月、ワインバーにリニューアルした。

ガヤガヤと騒がしい店の多い新宿において、落ち着いた時間が流れる大人専用の隠れ家として使えるワインバーだ。

イタリア好きの店長が引き込まれた「チーズ」の魔力

リミテの強みは、ずばりチーズ。常時なんと30種類前後のチーズがメニューに載り、10種類以上あるグラスワインとのマリアージュを試すことができる。

「都内にワインバーは数あれど、高級レストランに匹敵する30種類前後のチーズをそろえる店は、恐らくないのではないか」と、店長の酒井頌一さんは語る。

「オープンしたころは調理のスタッフが1人いて、しっかりした食事もとれるようにしていたんです。でも、こういった小さなバーの混む時間はだいたい10時前後で、皆様お食事を済ませて来店される。料理のオーダーはあまり入りませんでした」

「ワインバーにリニューアルしてから斜向かいのマルゴ本店のお客様も多くいらしていましたが、よく言われたのが、“マルゴと一緒ではつまらない”というご意見。僕なりにいろいろと考え、自分の得意なイタリアワインとイタリア産チーズの組み合わせをおすすめしてみたんです。そうしたら大変好評で、これでいこうと決めました」

食事を済ませたお客でも、ワインを飲むなら何かつまみたい。そんなニーズと完璧にフィットしたのが、“チーズを売りにする”ということだった。

リミテでは、他の店で滅多に置いていない珍しいチーズがいくつも食べられる。しかも、1人前1000円以下という値段設定が多く(アイテムにより1人前の量は異なる)、盛り合わせも3種で1700円、5種でも2300円とリーズナブルだ。

チーズの知識に詳しくないお客が多いため、オーダーの際に好みを聞き、飲んでいるワインにも合わせて提供する。「ブルーチーズのみ」「セミハード多め」「くせありチーズのみ」などのリクエストも可能だ。

冷蔵ショーケースに入れられたチーズたちに、お客は興味津々

チーズは熟成度合により味が大きく変わる。食べごろを過ぎたチーズは無駄になるため、チーズのオーダーが少ない店で高価なチーズを仕入れるのはリスクが高い。

そのため一般的なビストロやバーでは、“よく見掛ける有名なチーズ”を数種類だけ置いている場合が多い。チーズ好きなら、メニューを見てがっかりしたこともあるだろう。

リミテの強みは、その多彩な品ぞろえにより「ここにきたらチーズを食べないと」と思わせるメニュー構成だ。

さらに、カウンターには寿司店のような冷蔵ショウケースを設置。さまざまなチーズが塊のまま並ぶのを見ながら、ワインを飲めるようになっている。

当然のごとくスタッフとの会話はチーズのことが中心になり、自然とオーダーにつながるそうだ。

では、実際にどういったワインとチーズを合わせていけばいいのか、ご紹介しよう。

グラスワイン14種類、チーズ30種類の組み合わせは無限の魅力

この日、リミテで提供されていたグラスワインは赤・白・泡を合わせて14種類ほど。フランス、イタリア、アメリカ、オセアニア、日本とそろうが、酒井さんの強いイタリア愛によりイタリアワインが最も多い。1週間程度を目安にメニューを更新しているという。

チーズは取材日のメニューでは、白カビが5種類、青カビが6種類、ハード&セミハードが12種類、ウォッシュが7種類、シェーブル(山羊)が2種類だった。

名前を見ただけではよくわからないものも多いが、そんなときは酒井さんに聞いてみよう。秘蔵の一押しチーズが出てくるかもしれない。

この日の一押しマリアージュをご紹介いただいた。

ウブリアーコ・ダモーレ(イタリア・ヴェネト州、牛乳、セミハード)& エレオ ガルガネガ・ヴェロネーゼ(イタリア・ヴェネト州、ガルガネガ種、自然派)

ウブリアーコ・ダモーレ(写真上)はイタリアの最高級赤ワイン「アマローネ」に漬け込み熟成させた贅沢なセミハード・チーズ。表皮はもちろん、中身まで赤ワインの芳醇な香りが染み込み、なんとも味わい深いチーズだ。

こちらは赤ワインにはもちろんのこと、ガルガネガ種を使った白ワイン(写真上)にも合わせられる。果実味あふれるガルガネガの味わいと、舌の上でピリリと感じる微炭酸発泡が、チーズの塩気にぴったりだ。

ちなみに「ウブリアーコ」は「酔っぱらい」を意味する言葉。イタリアにはウブリアーコ・ダモーレの他にも、さまざまなお酒を使って熟成させたチーズが多い。

グッチョ(イタリア・トスカーナ州、牛乳・羊乳ブレンド、白カビ)& フォンテルートリ キャンティ・クラシコ(イタリア・トスカーナ州、サンジョヴェーゼ)

グッチョは牛乳のほか羊乳も使った白カビチーズで、熟成度合いはとろりと完璧。乳の甘さと羊の独特な香りが混じり込み、フレッシュでありながら骨格のあるキャンティ・クラシコとぴったりだ。クセあり派のチーズ愛好家にはたまらない組み合わせだろう。

リミテにはその他にも、バローロやソーテルヌに漬け込んだチーズなど、他ではお目にかかれない珍しいチーズが数多く用意されている。

チーズの本来の魅力をリーズナブルに発信するリミテで、チーズとワインの深遠なる魅力を追求してみたい。

<主なメニュー>
・グラスシャンパン 1500円
・グラスワイン各種 800円より
・甘口ワイン 各種
・ブランデー 各種

・チーズ 800円より
・チーズ盛り合わせ 3種・1700円 5種・2300円
・ミックスナッツ 700円
・モルタデッラ・ソーセージ 800円
・アンチョビのポテトサラダ 500円
・トマトとモッツァレラチーズのカプレーゼ 700円
・アボカドとズワイガニのタルタル 800円
・前菜盛り合わせ 1500円

<基本情報>
ワインバー名:WINEBAR LIMITE
住所:東京都新宿区新宿3-6-11 1F奥
電話番号: 03-5925-8905
営業時間:
火〜木・日 17:00~24:00
金・土・祝前 17:00~27:00
定休日:月曜日 (祝日の場合は翌火曜日)
公式サイト:http://www.bar-limite.com/

※上記は2018年6月時点の情報です。メニュー・価格などの最新の情報は、変更される場合があります。

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About the author /  Yayoi Ozawa
Yayoi Ozawa

フランス料理店経営ののち、ワインとグルメ、音楽を専門とするライターへ転身