コラム

塊肉×ワイン100種類超の飲み放題! nomunoの新業態は、あの「肉のヒマラヤ」とのコラボ店舗だった

「nomuno」(ノムノ)は、“100種類超のワインが時間無制限飲み放題”というセルフスタイルのワインバーだ。2018年7月に赤坂、10月には吉祥寺に出店し、ワイン好きな顧客のハートをがっちりつかんでいる。

しかし、これまでnomunoでは食事の提供はなく、来店客が食事を持ち込むスタイルだった。

今回、nomunoが3店舗目で挑戦したのは、豪快な塊肉で話題の「肉のヒマラヤ」とコラボした新業態だ。その名も、「nomuno 2924」(ノムノニクフジ)。赤坂の飲食店が集まる賑やかなエリアに、2018年12月10日、オープンした。

nomunoってどんなお店?

まずはnomunoについてご紹介しよう。

“時間無制限飲み放題”と聞くと、安いワインで悪酔いしそうなイメージを持たれる方もいるかもしれない。だが、nomunoではぶどう品種の特徴が出ている良質なワインを多くそろえている。それには、nomunoを経営する株式会社ノムノ代表取締役・藏石周太さんのこんな思いがあった。

「今、日本は世界的に見てもワイン大国と言える状況にあります。ソムリエなどのワイン資格保有者は約6万人、毎年1万人が新たに資格試験に挑んでいます。かつ世界に認められる一流のソムリエも多くいますし、年々、ソムリエ試験の難易度は上がってきています。さらに、日本酒の消費量を追い越す勢いで消費量も伸びています。
しかし、一般の方がワインについて学ぼうとしたとき、多くのワインをテイスティングする必要があります。それに応えられるサービスが、日本にどれほどあるでしょうか? そういった疑問が、この業態での開店につながりました。」

nomunoでは、1人3000円支払えば、100種類超のワインが飲み放題となる。しかも時間は無制限。渡されたテイスティンググラスに、好きなワインをセルフでサーブする方式だ。

全てのワインはリスト化され、メニュー上で番号が振られている。ワインはラック上で番号ごとに分類され、探しやすい。

メニューを見ると、実に多彩なワインがオンリストされている。フランスとイタリアが中心だが、チリ、アルゼンチン、アメリカ、スペイン、ドイツ、オーストラリアなど定番国のほか、ハンガリーやジョージアなどの2018年にトレンドになった地域のワインもある。

新店舗は食事も可能

赤坂の1店舗目、吉祥寺の2店舗目には厨房がなく、軽いおつまみも含めて一切の食べ物を提供していない。そのため、食事を希望の来店客はどこかの店舗で調達するか、もしくは手作りのものを持ち込む必要がある。

一方、今回オープンしたnomuno 2924では、低温調理したお肉を中心とした”2924コース”(2924円)を注文することができる。料理を監修したのは、豪快な塊肉がSNSを中心に大きな話題となった「肉のヒマラヤ」だ。しかも単なる肉料理を出すのではなく、ワインとのマリアージュを考え、健康的な肉料理をコース仕立てにした。

また、同店は「フジミネラル麦茶」やビーフジャーキーなどを製造・販売する石垣食品のテストマーケティングの場も兼ねている。同社の麦茶などもコース内で使われる予定だ。

それでは、コースの内容はどうなっているのか、詳しく紹介していこう。

・前菜盛り合わせ

前菜は、日によって盛り合わせの内容が変わる。写真の内容は、「イノシシのフィレ肉」「麦茶でマリネした鶏むね肉」「子羊スペアリブ」「フォアグラ」「イベリコ豚のタン」の5種類。真ん中に置かれたのは水キムチ。肉を発酵食品と一緒に提供することで、消化を促進する狙いだ。
どの肉も低温で、肉にストレスをかけずに加熱しているため、肉本来の味が引き出され、優しく柔らかな味わいだ。

・プティ淡路牛

ほんのりピンクに火が入ったA5ランクの牛肉に岩塩を振った一品。脂ののったお肉は、口の中でとろけるようになくなる。

・鹿のヒマラヤ

この日の”ヒマラヤ“は鹿肉だ。鉄分が多く脂が少ない鹿肉は、女性におすすめのお肉だ。ヒマラヤ風に積み上げられた肉の山から、セルフで食べたい量を取り分ける。鹿肉はクセがなく、食べ進めやすい。

・麦茶飯
麦茶で炊き込んだご飯は、独特の爽やかな風味が特徴。味のしっかりしたお肉を引き立てる名脇役だ。

ワインを学ぶ場をもっとつくりたい

日本初のセルフワインバーという業態を広め、ワイン好きな方が学べる場をもっと増やしたいという藏石氏。オフラインでの実店舗3店に加え、プロ向けのワイン情報サイトなど、オンラインでも学びの場を充足していきたいと語る。今後も、nomunoの展開が見逃せない。

店名:nomuno 2924
住所:東京都港区赤坂3-6-18 ニューロイヤルビルB1
営業時間:17:00〜23:00 ランチ11:30〜15:00
定休日:日/祝日
電話番号:03-6277-8115
座席数:27席(カウンター6席、テーブル21席)

*ドリンク(生ビール、果実酒含む)
フリータイム 3000円
アーリータイム(20時まで) 2500円
レイトタイム(20時以降) 2500円

*フード(持ち込み、宅配もOK)
2924(ニクフジ)コース 2924円

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About the author /  Yayoi Ozawa
Yayoi Ozawa

フランス料理店経営ののち、ワインとグルメ、音楽を専門とするライターへ転身