コラム

グラハム・ベック・ワインズ、エルギン・リッジ ~注目度急上昇、南アフリカの素晴らしいワインたち

近年、品質が急上昇し、注目を浴びている南アフリカワイン。その試飲会が、普段は結婚式場であるパラッツォ・ドゥカーレ麻布で、2019年10月9日に開催された。

そこで試飲したワインについてレポートするのが本連載企画。第4弾となる今回も、南アフリカの素晴らしいワイナリーとそのワインをご紹介する。

グラハム・ベック・ワインズ

南アフリカが世界に誇るスパークリングワインのつくり手、グラハム・ベック。グラハム・ベックのスパークリングは、あのネルソン・マンデラやオバマ前米大統領も口にしたという。醸造家のピーター・フェレイラ氏は、マムやモエ・エ・シャンドンなどをはじめ、多くのメゾンでワインづくりを学び、今や南アフリカの泡の重鎮と言われる存在だ。

グラハム・ベック・ブリュット ブラン・ド・ブラン

生産地:ブレーダー・リヴァー・ヴァレー
品種:シャルドネ
特徴:シャルドネのエレガントさを引き出したブラン・ド・ブラン。きめの細かいクリーミーな泡、ライムやシトラスのような爽やかな香り、そして48カ月の熟成期間がもたらした心地よいイースト香を持つ。クリーンな印象としっかりした味わいが調和している。

グラハム・ベック ブリュット・ロゼ ミレジム

生産地:ブレーダー・リヴァー・ヴァレー、ロバートソン
品種:ピノ・ノワール、シャルドネ
特徴:サーモンピンクの美しい外観。熟したいちごやフレッシュな赤果実の印象が豊かに広がる。泡はきめ細やかなムース状で、絶え間なく立ち上る。サクラ・アワード2019金賞受賞をはじめ、各国のコンクールで高得点を獲得している。

エルギン・リッジ

エルギン・ヴァレー地区で最初にビオディナミ認定を受けたワイナリー、エルギン・リッジ。南アフリカのビオディナミのパイオニアとして知られる。オーナーのスミス夫妻は、ロンドンでITビジネスを成功させていたが、「少量でも素晴らしい、ハンドクラフトなワインをつくる」という夢を実現するために南アフリカへ渡ったという、異色の経歴を持つ。

MCC ブリュット ブラン・ド・ブラン

生産地:ケープ・サウス・コースト
品種:シャルドネ
特徴:エルギン・ヴァレー地区は海風の吹き抜ける、冷涼な生産地として知られる。ここで化学薬品や農薬を一切使わずに栽培したシャルドネを、スパークリングワインに仕立てた。マンゴーやライチといったトロピカルな香りに、蜂蜜やキャラメルのニュアンスが加わる。果実味とエレガントな酸味のバランスが良い1本。

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About the author /  Yayoi Ozawa
Yayoi Ozawa

フランス料理店経営ののち、ワインとグルメ、音楽を専門とするライターへ転身