コラム

進化し続けるチリワインに夢中! 今、飲むべきチリワイン10選

2019年もチリワインが輸入量トップ

2019年の日本へのワイン輸入額1位はフランスだが、輸入量は5年連続でチリワインが1位に輝いている。同年2月1日に日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)が発効され、ヨーロッパから日本に輸入されるワインにかかる関税が撤廃されたが、チリワインの独走を止めることはできなかった。

チリワインといえばコストパフォーマンスが高い印象だが、今や恵まれた気象条件を武器に、クオリティで勝負するワインも増え続けている。安さだけで勝負しない、今、飲むべきチリワインをセレクトしてみたい。

白ワイン

モンテス・アルファ シャルドネ

生産者:モンテス S.A.
品種:シャルドネ

ワイン愛好家で「モンテス S.A.」のシャルドネを認めない人はいないというほど、高い定評を誇る「モンテス・アルファ シャルドネ」。凝縮感のあるコク、芳しい樽香、バナナやパイナップルのような豊かな厚みのある香り、まろやかで艶やかな質感の全てが心地よく調和する。魚介料理からチキン、またクリーム系のパスタなど幅広い料理に合わせられるのもこのシャルドネの得意技だ。
参考小売価格:2200円

ロス・ヴァスコス ソーヴィニヨン・ブラン

生産者:ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト・ラフィット
品種:ソーヴィニヨン・ブラン

チリの「ロス・ヴァスコス」を所有するのは、ボルドー格付けトップの「シャトー・ラフィット・ロートシルト(ロスチャイルド)」のオーナーでもある「ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト・ラフィット」だ。チリの中でも冷涼な地域であるカサブランカ・ヴァレーなどでつくられるソーヴィニヨン・ブランを使用。ぶどうの特性であるグレープフルーツやハーブのような爽やかさを生かすため、ステンレスタンクで発酵させている。口に含むとフレッシュでフルーティーな味わいが弾ける。
参考小売価格:1650円

コノスル レゼルヴァ・エスペシャル ゲヴュルツトラミネール

生産者:コノスル
品種:ゲヴュルツトラミネール

チリといえばシャルドネやソーヴィニヨン・ブランのイメージが強いが、実はドイツ系のぶどうも品質が高い。冷涼なカサブランカ・ヴァレーの冷たい海風に吹かれ、じっくりと熟したぶどうの果実は、きれいな酸と豊かな果実味を携える。華やかでエキゾチック、ライチやマスカットのアロマが心地よい。価格からは信じられないほどエレガントな1本。
参考小売価格:1122円

エスト・レセルヴァ シャルドネ

生産者:サンタ・カロリーナ
品種:シャルドネ

140年以上続く歴史あるワイナリー「サンタ・カロリーナ」から、新しく発表されたナイトハーベスト・ワイン。ぶどうの香り成分が最も凝縮する夜間に収穫を行い、そのぶどうの魅力を最大限に引き出した。クリーミーで優しい果実味が広がるシャルドネは、脂が乗ったサーモンのカルパッチョやシンプルにローストした豚肉によく合う。また、ボリューム感もあることから、クリームソースを使用したグラタンやカルボナーラなどにもぴったり。夜空に広がる満点の星をあしらったラベルも魅力的。
参考小売価格:1110円

コルディエラ ピノ・ノワール ブリュット ブラン・ド・ノワール

生産者:ミゲル・トーレス・チリ
品種:ピノ・ノワール

最後に泡をご紹介しよう。スペインの大御所ワイナリー「ミゲル・トーレス」がその伝統と技術を駆使し、手掛けているチリ産スパークリングワイン。ピノ・ノワールを100%使用し、シャンパーニュと同じ製法でつくられるこのワインは、安うまスパークリングとは一線を画し、品質の高さや気品を兼ね備える。リッチでふくよかな味わいはさまざまな料理と調和し、魚介を使った和の食卓にも最適だ。
参考小売価格:2500円

赤ワイン

エスクード・ロホ グランド・レゼルヴ

生産者:バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・マイポ・チリ
品種:カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、シラー、カルメネール、プティ・ヴェルド

「シャトー・ムートン・ロートシルト(ロスチャイルド)」を擁するロスチャイルド家が、チリでつくり出すボルドースタイルのブレンド。チリの中でもボルドー品種やカルメネールを多く栽培しているセントラル・ヴァレーの厳選したぶどうを使用して、力強く複雑味のあるワインに仕上げた。濃厚でエレガントなボディは、まるでポイヤックとも評される人気の赤。ローストした鴨肉やラムなどにぴったり。
参考小売価格:2500円

サンタ・カロリーナ カルメネール・レセルヴァ

生産者:サンタ・カロリーナ
品種:カルメネール

カチャポアル・ヴァレーで栽培した、チリ特有の品種カルメネールのワイン。つくり手の「サンタ・カロリーナ」は140年を超える歴史を持ち、中でも「エレンシア」などカルメネールを使ったエレガントな上級ワインが有名。このワインは力強さもあるが、しなやかな仕上がりが特徴で、果実味の他に適度なスパイシーさもある。肉料理全般に加え、エビチリなどピリッとするアジア料理に合わせられる稀有な赤ワイン。
参考小売価格:1440円

コルディエラ・カリニャン・ヴィーニョ

生産者:ミゲル・トーレス・チリ
品種: カリニャン

セントラル・ヴァレーのマウレ・ヴァレーで収穫したカリニャンを使い、フレンチオーク樽で熟成させたフルボディ。スペインの「トーレス」がカリニャンをつくるとこうなるのかと納得するバランスの取れた味わい。骨格はありつつも口当たりがフレッシュで、芳しい果実や花のアロマが心地よい。生ハムなどの軽めのおつまみから煮込み料理まで、幅広く合わせられるワイン。
参考小売価格:2500円

エスト・レセルヴァ カベルネ・ソーヴィニヨン

生産者:サンタ・カロリーナ
品種:カベルネ・ソーヴィニヨン

チリ人はカベルネ・ソーヴィニヨンが大好きだ。チリのワインショップやスーパーには、カベルネ・ソーヴィニヨンばかりの棚が何段も並ぶ。それらを買い占め、週末に家族や気が置けない仲間とパーティーするのがチリ人の楽しみだという。この「エスト・レセルヴァ」は、果実味が凝縮する夜間に収穫作業をし、その凝縮感を保ったままワインに仕上げるのが特徴。しっかりした骨格、口中に広がる果実味が肉の力もしっかり受け止める。ラベルの星空を見ながら、夜のバーベキューを楽しむのにもぴったりだろう。
参考小売価格:1110円

ラトゥーファ

生産者:クロ・デ・フ
品種:ピノ・ノワール

ワイナリー設立者の1人であるペドロ・パッラ氏は地質学者でもあり、世界に注目されるテロワールのプロフェッショナルだ。母国チリでプレミアムなワインをつくるほか、ヨーロッパやアメリカなどでもテロワール研究家としてワイン醸造に参画。こちらのワインは、マジェコ・ヴァレーで栽培したピノ・ノワールを使用し、柔らかくエレガントな味わいに仕上げている。スミレやイチゴのチャーミングなアロマが特徴的で、洗練されたチリワインを求める愛好家におすすめだ。
参考小売価格:3500円

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