コラム

ボジョレー・ヌーボー、2017年は「○年に1度」の出来栄え? 今年は○○年級の凝縮感で、フルーティーさは△△年に似たスタイルに

いよいよ来週、11月16日に迫ったボジョレー・ヌーボーの解禁日。2017年のボジョレー・ヌーボーは、どんな味わいに仕上がっているのだろうか?

ボジョレー・ヌーボーの楽しみ方の1つとして、長年の愛好家の中にはその年のキャッチコピーに注目する人がいるようだ。

キャッチコピーをどのように楽しむのか、まずは2001年以降のキャッチコピーを確認してみてほしい。

2001年 → ここ10年で最高
2002年 → 「ここ10年で最高」と言われた2001年を上回る出来栄え / 1995年以来の出来栄え
2003年 → 100年に1度の出来栄え / 近年にない出来栄え
2004年 → 香りが強く、なかなかの出来栄え
2005年 → ここ数年で最高
2006年 → 昨年同様のよい出来栄え
2007年 → 柔らかく果実味が豊かで上質な味わい
2008年 → 豊かな果実味と程よい酸味が調和した味
2009年 → 50年に1度の出来栄え
2010年 → 1950年以降最高の出来と言われた2009年と同等の出来栄え
2011年 → 近年の当たり年である2009年に匹敵する出来栄え
2012年 → 史上最悪の不作だが、ぶどうの品質はよく熟して健全
2013年 → みずみずしさが感じられる素晴らしい品質
2014年 → エレガントで味わい深く、とてもバランスがよい
2015年 → 今世紀で最高の出来栄え / わがワイン人生最良のヌーヴォー
2016年 → エレガントで酸味・果実味・ストラクチャのバランスが取れた上品な味わい

ご覧いただいたとおり、「ここ10年で最高」「100年に1度」「最高と言われたのと同等」「人生最良」など、刺激的な表現を多用していることが分かる。「○年に1度」の出来栄えでなくても、その年の特徴を上手く表現しようと工夫しているようだ。

さて、気になる2017年の出来栄え、そしてキャッチコピーはどうなるのだろうか。

ボジョレーワインの公式サイト「Beaujolais.com」が発表したプレスリリースによると、2017年、ボージョレ地区のぶどうは早い時期から熟し、公式には8月28日から収穫を始めてもいいことになった。

ここ最近、ボジョレー・ヌーボーの評価が高かった2009年、2011年、2015年とほぼ同時期から収穫を開始することになるという。

2017年、ぶどうの収穫量という点においては天候の影響から少なめになるが、ぶどうの品質については最上級のクオリティを期待できるそうだ。

ボジョレー・ヌーボーの2017年の出来栄えを決めつけるには早計かもしれないが、ここまでぶどうを毎日味見してきた生産者の見解としては、2017年のぶどうは甘味と酸味が豊かで理想的なバランスを保てている。太陽光に恵まれて凝縮感のある2015年と肩を並べるようなヴィンテージとなり、一方で、フルーティーさやフレッシュさの面では2011年のスタイルに似てくるのではないかということだ。

間もなく訪れるボジョレー・ヌーボーの解禁日。2017年の出来栄えをぜひ自分の舌で評価してみてほしい。

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