2017年02月

IC技術でワインコルクの開栓を検知する「CorkTag」を凸版印刷が発表

凸版印刷は2017年1月12日、ワインが開栓されたかどうかを検知するICチップ「CorkTag(コルクタグ)」を開発したと発表した。昨今、ワインのコルクを抜いて中身を入れ替えるなどの偽造被害が拡大しているが、そうした不正への歯止めとなることが期待される。

同製品は、外側からワインのコルク栓を覆うような形状をした特殊なICタグで、コルクの抜栓を検知し、記録する。また、非接触でデータをやり取りするNFCに対応するため、スマートフォンなどからコルクが開栓されたかどうかを確認することが可能だ。最近では、専用の針を使ってコルクに穴を開け、中身を取り出すという手法まで存在しているが、小さな穴を開けただけでも検知する。

また、不正開栓の検知だけでなく、マーケティングにも活用できる。ICタグをスマートフォンで読み取ることで、産地情報の提供やキャンペーンサイトへの誘導などが可能になるという。

価格は、30万ロット購入時で1枚約90円。2016年12月よりフランスのワイナリー「ドメーヌ・エマニュエル・ルジェ」で試験的に導入されているが、2017年1月中旬から本格販売を開始。国内外のワイナリーに向けて販売を進め、2018年度に約50社の採用を目指すとしている。

<関連リンク>
凸版印刷、ICタグで不正開栓を検知~世界初、ワインのコルク栓引き抜きや不正な穴開けを検知するICタグ「CorkTag™」を開発、ブルゴーニュの高級ワインメーカー「ドメーヌ・エマニュエル・ルジェ」で採用~

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About the author /  NAGATA

カルチャー、音楽などを中心に執筆するフリーライター。大学院に在学し、インターネット文化を研究する傍ら、執筆に取り組んでいる。山梨県に在住している際に日本ワインの魅力にとりつかれる。