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シャンパーニュ界に数々の革新をもたらした、ヴーヴ・クリコ【シャンパーニュ一押しメゾン】
コラム

シャンパーニュ界に数々の革新をもたらした、ヴーヴ・クリコ【シャンパーニュ一押しメゾン】

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発行者
株式会社バザール
編集
Wine Bazaar編集部
連絡先
お問い合わせ・プレスリリース送付

華やかな泡と芳醇な香りで人々を魅了する、シャンパーニュ。フランス北東部のシャンパーニュ地方で、特定の製法によってつくられたものだけがその名を冠し、優雅な味わいは世界中の人々から愛されている。

シャンパーニュの歴史は古く、名門とされるつくり手も多いが、今回はその中から、ヴーヴ・クリコ(Veuve Clicquot)を紹介する。

偉大なる女性、マダム・クリコ

ヴーヴ・クリコは、最高級のシャンパーニュのつくり手として知られる。創業は1772年で、240年以上もの歴史を誇る。その長い歴史を語る上で欠かせないのが、“ラ・グランダム(偉大なる女性)”マダム・クリコだ。

ビジネスウーマンの先駆け

ヴーヴ・クリコを世界的なシャンパーニュブランドへと成長させた、マダム・クリコ。

メゾンの2代目当主だった夫を亡くした後、彼女が事業を引き継いだのは1805年のことだ。当時は、女性が仕事に就くことはもちろん、銀行口座を持つことすらできなかった時代。しかも、まだ27歳という若さだった。

そんな中、初の女性実業家の1人として、マダム・クリコは勇気と情熱を持ってビジネスの拡大に取り組む。ヨーロッパ大陸の通商禁止を乗り越えてロシアに輸送したのをきっかけに、マダム・クリコは自社製品を世界中に広めていった。

つくり手としても数々の革新を起こし、シャンパーニュの発展に貢献した彼女は、ビジネスウーマンの先駆けともいえる存在だった。

同業者たちは、そんなマダム・クリコをシャンパーニュ地方の“ラ・グランダム”と呼んだ。

世界の女性リーダーを称える取り組み

ヴーヴ・クリコは1972年、創業200周年を記念し、マダム・クリコを称えたシャンパーニュ「ヴーヴ・クリコ ラ・グランダム」を発売している。

それと同時に、「ヴーヴ・クリコ ビジネスウーマン アワード(Veuve Clicquot Bold Woman Award)」を設立した。これまでに世界27カ国、350人以上の女性リーダーに光を当て、マダム・クリコのビジネス精神を受け継ぐ、現代の女性たちを応援している。

ヴーヴ・クリコの歴史

銀行家で織物商のフィリップ・クリコ氏が、所有するぶどう畑でワインビジネスを起こし、フランス北東部のランスにシャンパーニュメゾンを設立したのが1772年のこと。これが、ヴーヴ・クリコの原点だ。

1805年、フィリップ氏の息子で当時の経営者であるフランソワ氏が急逝し、その妻のバルブ・ニコル・クリコ・ポンサルダン氏(マダム・クリコ)が跡を継ぐこととなった。

初の試みを次々と成功させる

マダム・クリコは、経営者としてだけではなく、つくり手としても非常に優れており、シャンパーニュ界に数々の革新をもたらしてきた。

1810年にはシャンパーニュ地方で初となる、ヴィンテージシャンパーニュを完成させた。その6年後には、澱下げ台(動瓶台)「ピュピートル」を発明。現在のような、にごりのない透明なシャンパーニュがつくれるようになった。さらに2年後、ロゼ・シャンパーニュをつくる初のブレンド法を開発している。

世界的なシャンパーニュブランドへ

1877年になると、当時はまだ珍しかったイエローラベルを採用。鮮やかなイエローが特徴的なこのラベルは同年2月に商標登録され、後にメゾンの象徴となった。

ヴーヴ・クリコは1909年、ランス地方にある、かつて石切り場だった白亜の洞窟を「クレイエル(白亜のセラー)」として、セラーを拡大。このクレイエルは、後にビジターセンターとしても使われ、2015年にはランスの「コリーヌ・サン・ニケーズ」の一部として世界遺産に登録された。

1986年、ルイ・ヴィトンがヴーヴ・クリコを取得し、ヴーヴ・クリコは翌年創設されたLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループの傘下に入った。

以降、世界各国へ展開され、現在の英国女王エリザベス2世にも愛飲される、シャンパーニュを代表するブランドとしてその名を馳せている。

「品質はただひとつ、最高級だけ」を追求するワインづくり

ヴーヴ・クリコの390haの畑は、シャンパーニュ地方にある17のグラン・クリュのうち12カ所、44のプルミエ・クリュのうち20カ所が含まれる。太陽光を浴びるのに最適な位置にあり、質の良いぶどうを栽培するのに理想的な区画だ。

収穫されたぶどうは、テロワールの個性を引き出すため、品種や区分、クリュ別に圧搾し、一番搾りである「キュヴェ」のみがぜいたくに使われる。

そして、ヴーヴ・クリコのシャンパーニュづくりの要は、何といってもアッサンブラージュ(ブレンド)にある。

12人のワイン醸造家らによるチームで、アッサンブラージュに使うスティルワインの試飲会が毎年11月~3月にわたって開催される。そこでは700~800種類にも及ぶテイスティングが時間をかけて行われ、カテゴリー別に等級付けされる。

そうして選び抜かれたワインをブレンドし、最高品質のシャンパーニュをつくり出している。

シャンパーニュづくりへのこだわりを守り抜くため、ヴーヴ・クリコの240年以上の歴史の中で就任してきたセラーマスターはたった11人だ。現在、11代目を務めるディディエ・マリオッティ氏は、マダム・クリコの「品質はただひとつ、最高級だけ」という信念を受け継いでいる。

ヴーヴ・クリコのおすすめワイン

ヴーヴ・クリコ イエローラベル ブリュット

鮮やかな黄色のラベルが目印の、ヴーヴ・クリコを象徴する看板商品。50~60種類ものぶどうがブレンドされ、複数のヴィンテージのリザーブワインが30~45%使用されている。爽やかな酸味と果実味のバランスが良い辛口。

種類:白・スパークリング
品種:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
参考小売価格:8470円(税込)

ヴーヴ・クリコ ローズラベル

イエローラベルのシャンパーニュに赤ワインを加えて開発した、初のブレンド製法によるロゼ・シャンパーニュ。赤系果実の香りが弾けるフルーティさと、芳醇さが調和するエレガントな1本。

種類:白・スパークリング
品種:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
参考小売価格:9240円(税込)

ヴーヴ・クリコ エクストラ ブリュット エクストラ オールド

優れた年のリザーブワインのみをぜいたくにブレンドし、10年以上と長期間熟成させた特別なコレクション。繊細できめ細やかな泡はシルクのように滑らかな口当たりで、熟した果実の豊かなアロマが広がる。

種類:白・スパークリング
品種:ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエ
参考小売価格:1万4080円(税込)

編集情報

この記事はWine Bazaar編集部が、公開情報・取材情報・商品情報を確認し、読者がワインを選びやすくなることを目的に作成しています。内容は必要に応じて更新します。

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著者 / 

大江 有起

コピーライター、雑誌の編集者などを色々経てフリーライターに。文章を書くことと、赤玉スイートワインや貴腐ワインのような甘いワインが好きです。 ワインバザールさんにてワインに興味を持ち、一般社団法人日本ソムリエ協会ワイン検定シルバー取得しました

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