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ヤウマ|最優秀ソムリエが“極力、何もしない”スタイルでつくるナチュラルワイン ~解説:オーストラリアのワイナリー
コラム

ヤウマ|最優秀ソムリエが“極力、何もしない”スタイルでつくるナチュラルワイン ~解説:オーストラリアのワイナリー

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発行者
株式会社バザール
編集
Wine Bazaar編集部
連絡先
お問い合わせ・プレスリリース送付

ワイン新興国ではあるものの、今や世界品質のワインを産するオーストラリア。そのオーストラリアで、最優秀ソムリエの栄冠を手にした直後にソムリエ界から身を引き、ワインづくりの道を歩み始めたジェームス・ダンビー・アースキン氏。今回は、彼によって創設されたワイナリー、ヤウマ(Jauma)を紹介する。

アースキン氏は、ソムリエだけでなく、大学では地質学を専攻し、その後、ドイツのベルリンで前衛音楽家として活動したという異色の経歴を持つ。現在では、オーストラリア屈指と評されるナチュラルワインを産している。

ヤウマとは

ヤウマは、オーストラリアの南オーストラリア州マクラーレンヴェールに位置する。セント・ヴィンセント湾を西に臨む沿岸部に位置するマクラーレンヴェールだが、標高の高い場所にあるぶどう畑は冷涼のため、エレガントなワインができる産地と言われている。

ヤウマの歴史

このマクラーレンヴェールの地で、アースキン氏が家族とともにワインづくりを開始したのは、彼がオーストラリア最優秀ソムリエの栄冠を手にした2006年のことだ。誰もが世界最優秀ソムリエを目指すのだと疑わなかったため、彼の決断は皆を驚かせた。しかしアースキン氏は、その年にソムリエ界から身を引き、自分の目指すワインをつくるため、フランスやイタリア、ドイツ、スペイン、オーストリアで修行を積んだ。

ワイナリーの名前は、アースキン氏がスペインのカタルーニャ州プリオラートで出会った若く創造的な天才醸造家の名前「ヤウマ」に由来する。くしくも「ヤウマ」とは、カタルーニャで話されているカタロニア語(カタルニャ語、カタラン語とも呼ばれる)で「ジェームス」を意味する。

ヤウマのワインづくりに対する姿勢

ヤウマのワインづくりは、“極力、何もしない”というスタイルだ。ヤウマは、スマートとか現代的といったワインづくりではなく、自然を生かした自然のままのワインづくりをしている。

ぶどうは、オーガニック栽培のものを使用。収穫時期も感覚に頼り、収穫はもちろん手作業で行っている。発酵は、酵母を一切使用せずに、野生発酵させている。酵母をはじめ、酵素や清澄ろ過剤、酸、タンニンなども無添加だ。清澄やろ過もしないで、ボトリングの際に少量の酸化防止剤(二酸化硫黄)を添加するだけだという。また、地下複数階に展開されるヤウマのセラーでは、ポンプを使用せずに、重力を利用したワインづくりが可能となっている。

ぶどうづくりから醸造、ボトリングに至るまで、機械を使用せず、自然の力を利用し、果実そのものの味わいや土地を表現した、まさにナチュラルワイン(自然ワイン)を生み出すヤウマ。オーストラリアのナチュラルワインの第一人者と評されている。

おすすめワイン6選

アースキン氏は、グルナッシュやシュナン・ブランを“心のぶどう”と呼び、情熱を傾けている。その2品種を使用したワインを含め、おすすめのワインを紹介する。

ヤウマのワインは自然の力でつくられるため、セラーで大事に寝かせておくというよりも、すぐに飲んで楽しむのがおすすめだ。

ヤウマ サンド・オン・シスト・シュナン・ブラン

ぶどうの出来が良い年にしか醸造しない白ワイン。スロープ状に広がる、ブルーウィットスプリングスの畑の上部で栽培したぶどうだけを使用している。その区画で栽培したぶどうは、堅く閉じたミネラル感を持つワインを生み出し、アースキン氏が理想とするシュナン・ブランとなっている。ラベルには、妻デニス氏と息子ダンビーが描いた絵が使われている。

品種:シュナン・ブラン
味わい:白・辛口
参考小売価格:6380円(税込)

ヤウマ ウッド・グルナッシュ

マクラーレンヴェールの中でも、特に品質の高いぶどうができるクラレンドンヒルズ。ウッド・グルナッシュは、その中にあるウッドヴィンヤードの一区画で栽培されたグルナッシュだけを使用している。除梗を行わず、ぶどうの房の全てを表現したこの赤ワインは、アースキン氏にとって特別なワインだ。毎年リリースされるわけではなく、リリースされる方がまれなワインとなっている。

品種:グルナッシュ
味わい:赤・フルボディ
参考小売価格:8800円(税込)

ヤウマ ダンビー・グルナッシュ・シラーズ

息子ダンビーの名前を冠し、設立当初からつくり続けている、ヤウマを代表するブレンドワイン。ウッドヴィンヤードで栽培された果実味あふれる味わいのグルナッシュに、スパイスの豊かな香りを持つシラーズをおよそ25%ブレンドしている。

品種:グルナッシュ、シラー
味わい:赤・フルボディ
参考小売価格:5720円(税込)

ヤウマ オードリー・シラーズ・グルナッシュ

息子ダンビーより、2つ年下の娘オードリーの名前を冠した赤ワイン。ウッドヴィンヤードで栽培されたシラーズとグルナッシュを使用している。息子の名前を冠した「ダンビー・グルナッシュ・シラーズ」よりも、パワフルな辛口ワインに仕上がっている。

品種:シラーズ、グルナッシュ
味わい:赤・フルボディ
参考小売価格:6380円(税込)

ヤウマ ビグルズ・グルナッシュ

妻デニス氏のニックネーム「ビグルズ」を冠した、辛口の赤ワイン。夫に子どもたちの名前を冠したワインはつくったのに、自分の名前を冠したワインはないと訴えたデニス氏。その願いをかなえるべく、2011年からつくり始めた酸化防止剤無添加のワインだ。酸化防止剤をまったく添加しないということで、当初は実験的に、少量をオーストラリア国内に限ってリリースしていた。

品種:グルナッシュ
味わい:赤・ミディアムボディ
参考小売価格:3850円(税込)

ヤウマ Murishinaide(無理しないで)

日本語の名前が付いていることからも分かるように、日本のある企業から「われわれのためだけにオレンジワインをつくってほしい」と依頼されてつくったワイン。

依頼を受けたアースキン氏は、日本を自身の目で見て感じたいと来日。そしてワインに携わる日本人に抱いた印象を「皆、ワインにすごく真剣で驚いたよ。畑の土壌成分やブレンド比率、テク二カルデータをここまで質問されるとは思わなかった。でも、ワインは楽しむのが一番なんだよな。だから無理しないで」と語ったという。

「無理しないで」とは、このワインに関しては詳細をあえて深く分析しないで楽しんでほしい、もっと気軽に、ただただワインを楽しんでほしいというアースキン氏からのメッセージだ。

品種:シュナン・ブラン、アルネイス、ソーヴィニヨン・ブラン、シラーズ
味わい:赤・ミディアムボディ
参考小売価格:3960円(税込)

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編集情報

この記事はWine Bazaar編集部が、公開情報・取材情報・商品情報を確認し、読者がワインを選びやすくなることを目的に作成しています。内容は必要に応じて更新します。

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著者 / 

ワインバザール編集部

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