コラム

ピノ・ノワールの「世界3大産地」、国際コンクールで受賞多数のボールドヒルズ ~ 解説:ニュージーランド名門ワイナリー

ニュージーランドの名門ワイナリーを紹介する本シリーズ。今回は、ピノ・ノワールを使ったワインで数多くの受賞実績がある「ボールドヒルズ」について、ご紹介していこう。

ボールドヒルズのエピソード

ボールドヒルズは、ニュージーランド南島のセントラルオタゴに位置するシングルヴィンヤードの小さなワイナリー。ぶどうの作付け面積は9haほど。セントラルオタゴは、ぶどう栽培地の最南端であるとともに「世界3大ピノ・ノワール産地」の1つとされている。ニュージーランドで最も標高が高く、降水量が少ない。内陸性気候に属していて、昼夜の温度差が大きく、ぶどうの栽培に適している。

そのセントラルオタゴで、ボールドヒルズは、ファーストヴィンテージが2002年の新しいワイナリーである。しかしながら、世界最高峰のコンクールとされるインターナショナル・ワイン・チャレンジ(International Wine Challenge)をはじめ、多くの権威あるコンクールで優秀な賞を数多く獲得している。

Bald Hills Winery, Otago

ボールドヒルズの歴史

夫婦で設立したボールドヒルズ

ボールドヒルズは、ブレア&エステル・ハント夫妻によって、セントラルオタゴのバンノックバーンに設立された。夫妻はともにワイン生産に関しては素人だったが、良きアドバイザーや、ワインメーカーに恵まれた。

1997年にぶどうの苗を植え、ファーストヴィンテージは2002年。2005年ヴィンテージのピノ・ノワールワインは、インターナショナル・ワイン・チャレンジ2007で4つの賞を、デカンタ・ワールド・ワイン・アワード2007(Decanter World Wine Awards 2007)で、2つの賞を受賞した。

IWC Trophy

ハント夫妻は、2005年ヴィンテージでこの2つの権威ある国際コンクールの賞を受賞できたことがもっとも誇らしく嬉しいことだったと語っている。

その後、夫婦ともに70歳代になるとハント夫妻は、引退を考え始めた。そして、設立から18年経った2015年にワイナリーを日本の企業に売却した。

ボールドヒルズのワインづくり

丁寧な栽培

ボールドヒルズは、「丁寧な栽培」を大切にしている。霜対策として、送風機を使用しているのだが、その設定温度は、ぶどうの成長に合わせて、細かく設定している。また、ぶどうの収穫はすべて手作業で、葉や熟していない実を取り除く選別作業も丁寧に行っている。

受賞歴が語る質の高さ

ボールドヒルズの作付け面積は、9haと少ない。そのうち、7haにピノ・ノワール、残りの2haにピノ・グリとリースリングを半分ずつ植えている。生産されるワインは、ピノ・ノワールが約3万3000本、ピノ・グリが約4800本、リースリングが約5000本となっている。

生産量が多くない上に、新しいワイナリーであるため、権威あるコンクールで高く評価されても、一般消費者にまではその品質の高さが浸透していない。しかし、あらためて受賞歴を見ると、ボールドヒルズが産するワインの質の高さは、疑う余地がない。

先に記した世界最高峰のコンクールと言われるインターナショナル・ワイン・チャレンジでは2007年の受賞後も、2012年に2010年ヴィンテージの「シングルヴィンヤード・ピノ・ノワール」、2016年に2015年ヴィンテージの「ピノ・グリ」で賞を獲得している。

また、デカンタ・ワールド・ワイン・アウォードでも2007年に受賞した後、2012年に2010年ヴィンテージの「シングルヴィンヤード・ピノ・ノワール」、2017年に2015年ヴィンテージの「シングルヴィンヤード・ピノ・ノワール」で賞を受賞している。ワイン専門月刊誌「デカンタ(DECANTER)」が開催するデカンタ・ワールド・ワイン・アウォードは、コンクールの歴史は浅いものの、インターナショナル・ワイン・チャレンジやインターナショナル・ワイン&スピリット・コンペティションと同等の影響力を持っている。

さらに、オーストラリア最大級の国際ワインコンテストであるシドニー・インターナショナル・ワインコンペティションでも2007年、2009年、2012年、2018年に賞を獲得している。このコンクールは、一般の消費者が食事に合わせるワインを選ぶときに参考となる情報を提供することを目的としている。このシドニー・インターナショナル・ワインコンペティションで、ボールドヒルズの2015年ヴィンテージ「シングルヴィンヤード・ピノ・ノワール」は、最優秀ワイン賞、最優秀赤ワイン賞、最優秀ピノ・ノワール賞の3冠に輝いた。

ボールドヒルズのおすすめワイン

ボールドヒルズ シングルヴィンヤード ピノ・ノワール

ボールドヒルズを代表する赤ワイン。ミディアムボディのワインで滑らかなタンニンを感じる。インターナショナル・ワイン・チャレンジ、デカンタ・ワールド・ワイン・アウォード、シドニー・インターナショナル・ワインコンペティションのほかに、プレミアム ニュージーランド・ワイン・セレクション、ニュージーランド航空ワインアワードなどで賞を受賞している。

ボールドヒルズ ピノ・グリ

ピノ・グリ100%でつくられていて、果実味と柔らかな酸味のバランスがよい辛口の白ワイン。インターナショナル・ワイン・チャレンジで受賞歴がある。

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