コラム

基本を学び、ワインペアリングを自宅で実践! 料理との合わせ方をおさらいしよう

ワインと食事をきちんと合わせたら、おいしいことは知っている。けれど、ホームパーティーなどでホスト役になるとき、何と何をどのように合わせたらいいのか、分からない方が多いのではないだろうか。

これからのパーティーシーズンに備え、飲む機会の多いぶどう品種のワインを中心に、今一度、ワインペアリングの基本をおさらいしておこう。

ペアリングの基本テクニック

ワインと料理、間違いなく合わせるコツはいくつかあるが、初心者にもトライしやすく失敗が少ないのは「色で合わせる」ことだ。

まずは、ざっくりとイメージをつかんでいこう。

白ワインの合わせ方イメージ

緑〜白っぽい白ワイン:ハーブやビネガー、白身魚のカルパッチョがぴったり。
白〜黄色っぽい白ワイン:バターを使った料理やクリーム煮、鶏肉に。

ロゼワインの合わせ方イメージ

淡い色調のロゼワイン:トマト料理やスモークサーモン、プロシュート等の色の薄い生ハムなど。
濃い色調のロゼワイン:サーモンムニエルや豚肉料理、またハモン・イベリコなどの色の濃い生ハムに。

赤ワインの合わせ方イメージ

明るい色調の赤ワイン:豚肉や鴨肉料理、また品種によってはマグロ、かつおなどの赤身の魚。醤油味にも合わせやすい。
濃い色調の赤ワイン:赤肉の料理全般によく合う。グリル、ソテー、煮込みでもOK。

実際のペアリング例

ではここからは実践編だ。次の5種のワインを用意したとしよう。

・白ワイン(ソーヴィニヨン・ブラン)
・白ワイン(シャルドネ)
・濃い色調のロゼ(シラーやメルローなど)
・赤ワイン(ピノ・ノワール)
・赤ワイン(カベルネ・ソーヴィニヨン)


こうしたワインを具体的にどんな料理と合わせていけばいいのだろうか。

<ソーヴィニヨン・ブラン+前菜>

ソーヴィニヨン・ブランは、「緑〜白っぽい白ワイン」に該当する。ヴィネガーを使った前菜にぴったりなので、ホームパーティーにはぜひそろえておきたい(爽やかなスパークリングワインでもOKだ)。

メニュー例:ハーブとトマトのサラダ、真鯛のカルパッチョ

<シャルドネ+魚料理やクリーム系料理>

シャルドネは、「白〜黄色っぽい白ワイン」に該当する。カリフォルニアや南米の果実味豊かなシャルドネは、バターソテーなどの少しボリューム感のある魚料理や、クリーム系のパスタなどにぴったりだ。

メニュー例:魚介のピラフ、パエリア、チキンクリームシチュー

<ロゼ+シャルキュトリー>

「シャルキュトリー」とは肉惣菜のこと。いわゆる生ハム、パテ、リエットなどがこれに該当する。
これらは白でも赤でも合わせられるが、最もぴったりなのは、実はロゼ。おいしいシャルキュトリーをそろえてロゼワインを楽しみたい。

メニュー例:パテ・ド・カンパーニュ、豚肉のリエット

<ピノ・ノワール+和食>

パーティーの料理に和食が入ってくるときは、ピノ・ノワールを1本セレクトしておこう。和食特有の甘辛いバランスにフィットする。
また、バルサミコ系の味わいとも絶妙にマッチするのがピノ・ノワールの特徴だ。

メニュー例:煮豚、ポークソテー、すき焼き、焼き鳥

<カベルネ・ソーヴィニヨン+赤肉>

パーティーの主役が赤肉の場合は、カベルネ・ソーヴィニヨンを必ず用意しておきたい。
特に直火やフライパンで焼いた赤肉の表面の香ばしい香り、噛みしめたときのおいしさと、カベルネ・ソーヴィニヨンのタンニンは絶妙にマッチする。

メニュー例:ビーフステーキ、ローストビーフ、赤ワイン煮、ブルーチーズ


いかがだっただろうか。

これらに加え、ワインで家飲みする場合には、ドライフルーツやチーズ、ナッツなどを準備しておこう。それまで飲んでいたワインでも、これらのおつまみと合わせると、違った表情が出てくる。最後までおいしく飲みきるための大切なポイントだ。


多彩なワインと料理で、ぜひ表情豊かなホームパーティーを楽しんでもらいたい。

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About the author /  Yayoi Ozawa
Yayoi Ozawa

フランス料理店経営ののち、ワインとグルメ、音楽を専門とするライターへ転身