コラム

白ワインで幸せな時間を――メルシャン一押しの白ワイン4種を紹介

ワイン販売大手のメルシャンが、白ワインの魅力をアピールする「HAPPY WHITE WINE プロジェクト」を2019年5月より展開している。同プロジェクトの一環として同年6月に開催された白ワインの試飲会では、メルシャン営業部のソムリエ齊藤恵氏と韮沢奈津美氏が登壇し、同社が取り扱う白ワインの魅力について語った。

白ワインは赤ワインより飲みやすい?

齊藤氏によると、アメリカでは全ワイン消費量の47%を赤ワインが占めるが、白ワインの消費量も36%と引けを取らない。また、イギリスでは、ここ半年で最も飲まれたお酒の種類を調査した結果、1位はなんと白ワインだったという。しかし日本では、「赤ワイン=健康的」というイメージが根強く、白ワインは赤ワインに比べてやや人気が低い。

本来、白ワインは、赤ワインよりも味わいがすっきりしていて飲みやすく、食事にも合わせやすい。赤ワインは皮や種と一緒に発酵するので渋み成分を多く含むが、白ワインは種や皮を除いた果汁のみを発酵するため、赤ワインに比べて渋みが穏やかだからだ。

齊藤恵氏

メルシャン一押しの白ワイン

メルシャンでは、日本でもまだまだ白ワイン普及のチャンスはあると考え、その魅力を伝えるべく、今回の試飲会で同社一押しの美酒4種を用意した。

紹介された4種の白ワインは、「シャトー・メルシャン 山梨甲州」、コンチャ・イ・トロの「カッシェロ・デル・ディアブロ ソーヴィニヨン・ブラン」、ロバート・モンダヴィの「プライベート・セレクション シャルドネ」、コンチャ・イ・トロの「フロンテラ・プレミアム ナイトハーベスト・ホワイト」だ。

試飲会では韮沢氏が、それぞれのアロマや飲み口、雰囲気などの特徴について説明した。

韮沢奈津美氏

「シャトー・メルシャン 山梨甲州」

日本固有のぶどう品種「甲州」を使用したワイン。瓶詰め直前まで貯蔵タンクの中で澱(おり)と接触させ、育成している(シェール・リー製法)。

香りとしては、スダチ、カボス、ユズといった、すがすがしい柑橘系のニュアンスが特徴。飲み口も爽やかで、キリッとしたうま味のある辛口のワインだ。

ソムリエである韮沢氏は、「かなり引きの強い人気のワインなので、店頭で売っているのを見つけたら、ぜひ注目していただきたい」と太鼓判を押す。特に仕事で疲れた後など、すっきりとリフレッシュしたい時にオススメだという。

参考小売価格(税抜):1830円

コンチャ・イ・トロ「カッシェロ・デル・ディアブロ ソーヴィニヨン・ブラン」

「カッシェロ・デル・ディアブロ」とは、スペイン語で“悪魔の蔵”を意味する。その昔、コンチャ・イ・トロのワインは、あまりにもおいしいとうわさされ、ワイン蔵への盗みが絶えなかったそうだ。そこで、盗人からワインを守るため、「この蔵には悪魔がすんでいる」という、うその情報を流したという。こうした伝説から、「カッシェロ・デル・ディアブロ」の名が付けられた。

その香りは、若々しい草花のようなハーブ系のニュアンス。フルーツに例えると、ライムやグレープフルーツのような、すっきりした爽やかな柑橘系だ。使用したぶどう品種はソーヴィニヨン・ブラン。チリという産地の特徴から、トロピカルな風味も感じられる。

味わいとしては、すっきりとした酸味と果実のバランスが優れている。口に含んでから喉を通り抜けるまでの間、一貫してフレッシュさが継続し、上品な余韻を堪能できる。こちらのワインも、リフレッシュしたい時にオススメとのことだ。

参考小売価格(税抜):1570円

ロバート・モンダヴィ「プライベート・セレクション シャルドネ」

“カリフォルニアワインの父”として知られる、ロバート・モンダヴィ。歴史の古いワイン産業の中では後発だが、今やワイン通の間で大いに人気を博するまでのブランドに成長した。

そのモンダヴィが手掛ける「プライベート・セレクション」は、“大切な人たちと飲むワイン”というコンセプトのもとでつくられている。香りや味わいはもとより、その哲学も非常に好感触で、注目を集めている。

ふくよかで広がりのある味わいが特徴。香りは、洋ナシのような華やかな白色果実、パイナップル、焼きリンゴのようなニュアンスを持つ。焦がしたオーク樽の香りもあり、そこはかとなくクリーミーで厚みがある。使用するぶどう品種は、最もメジャーなシャルドネ。酸のバランスの取れた濃厚な印象のあるワインで、リッチな気分でゆったりとしたい時に適している。

参考小売価格(税抜):2640円

コンチャ・イ・トロ「フロンテラ・プレミアム ナイトハーベスト・ホワイト」

このワインでは、「マスカット・オブ・アレクサンドリア」という珍しいぶどう品種を夜の暗いうちに収穫(ナイトハーベスト)して使用。ぶどうは夜間の気温が低い間に最も糖度が高くなり、品質も良い状態で収穫できるという。

夜摘みした糖度の高いぶどうを使用するため、ほのかな甘みと華やかな白色果実の香りが特徴。ほんのり優しい味わいで、ほっと一息つきたい時に飲むのに最適だ。ソムリエの韮沢氏は、「ワイン初心者が最初に飲むべきワイン(ファーストチョイス)としてもオススメの一品だ」という。

参考小売価格(税抜):850円

齊藤氏によると、白ワインは、味わいが濃厚なものからすっきりしたものまで、また、香りもハーブ系や柑橘系、トロピカル系など、さまざまなスタイルのものが世界各国で生産されている。メルシャンが取り組む「HAPPY WHITE WINE プロジェクト」では、今後も特設サイトやSNS、量販店・飲食店などでその魅力を発信し、白ワインの楽しみ方を提案していくという。

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