コラム

日本アルプスワインバレーでつくられるワインの特徴とは ~ 解説:信州ワインバレー

長野県の信州ワインバレーを構成する4つの地域の中から、今回は「日本アルプスワインバレー」について取り上げていこう。

日本アルプスワインバレーの気候・風土

日本アルプスワインバレーは松本市から安曇野市を中心に、山形村、大町市、池田町などに広がる。

緩やかな扇状地で、日照時間が長く、水はけのよい土壌だ。冷涼な気候を生かしたぶどう栽培が盛ん。県内有数の農業地帯でもある。

美ヶ原高原の麓にある松本市山辺の標高は600~850m。薄川(すすきがわ)の扇状地に位置し、北側に山が広がっているため、北風の影響を受けにくい。

安曇野は北アルプスのすそ野にあたる西側と、東側の傾斜地でぶどうが栽培されている。池田町などのワイナリーがない地域でも、契約栽培農家によるぶどう栽培が盛んだ。

また桔梗ヶ原ワインバレーに隣接しており、連携したイベントも開催されている。

日本アルプスワインバレーのワインの特徴

ぶどう栽培の歴史は古く、生食にも適したナイアガラ、コンコード、デラウェア、巨峰などから始まり、シャルドネやメルローなどの欧州系の品種も栽培されるようになった。

ワイン醸造に使われるぶどうを育てているのは、その土地に根付いた熟練した農家だ。甘味の中にしっかりとした酸味を残した味わい豊かなぶどうが栽培されている。農家との連携を大切にしたワイナリーが多いことも、日本アルプスワインバレーの特徴だ。

また、2015年にファーストヴィンテージをリリースした大池ワイナリーでは、ヤマブドウとカベルネ・ソーヴィニョンの交配種である「ヤマ・ソーヴィニオン」を使用。飲みやすいワインづくりを目指している。

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日本アルプスワインバレーの代表的な生産者

松本市山辺地区を中心とした、松本平産のぶどうにこだわったワインづくりをしているのが、山辺ワイナリーだ。契約農家が栽培したぶどうのほかに、自社農園で育てたシャルドネ、ピノ・グリ、ソーヴィニヨン・ブランなどを使用している。

2002年の創業以来、バルク(輸入ワイン)やマスト(濃縮果汁)は一切使っていない。

製造方法にもこだわり、白ワインやロゼワインでは、香り豊かなワインにするため、冷却装置付きのステンレスタンクにて低温発酵している。赤ワインでは、1日に2回、もろみ(発酵中の果汁)を人の手でかき混ぜる櫂突き(ピジャージュ)という作業をして、豊かな味わいを引き出している。

山辺ワイナリーが手掛けるワインの価格帯は1000円~3000円台だ。

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日本アルプスワインバレーのエピソード

政府による大規模な開拓が桔梗ヶ原で始まったのは、1869(明治2)年。山野辺村(現在の松本市山辺)では、それよりも150年以上も前、江戸時代からぶどう栽培が行われている。長野県のぶどう栽培発祥の地とされている。

日本アルプスワインバレーの代表的なワイン

あづみアップル:「にごり」シリーズ
山辺ワイナリー:ナイヤガラ、コンコード
安曇野ワイナリー:「シャトー安曇野」シリーズ
大和葡萄酒 四賀ワイナリー:コリーヌ・ゴールド・ルージュ、ヴァン・ドゥ・ロワイヤル・ヤスマサ

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