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2018年には11軒のワイナリーが始動――成長続ける長野ワインの今を楽しめた「NAGANO WINE FES in 東京2019」
コラム

2018年には11軒のワイナリーが始動――成長続ける長野ワインの今を楽しめた「NAGANO WINE FES in 東京2019」

発行者
株式会社バザール
編集
Wine Bazaar編集部
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ワイナリー47軒が拠点を構え(2019年1月時点)、ワイン産出県として存在感を一層増してきた長野県。2019年2月3日に開催された「NAGANO WINE FES in 東京2019」には、同県内にあるワイナリーの約6割、30軒のワイナリーが参加して来場者に自慢のワインを提供した。

提供されたワインは約90種類。長野ワインの今を楽しめるものばかりとなった。

ワイン産業が発展する発酵・長寿県、長野

乾杯の音頭をとった長野県庁産業労働部の内田雅啓部長によると、ワイナリーの数は山梨県より少ないが、ワイン用ぶどうの生産量は長野県が全国1位だという。日本だけではなく世界のワインコンクールなどでも評価されていることに触れ、数字や実績の上でも、日本ワインの中で長野県産が存在感を増しつつあると強調した。

会場に訪れていたフード&ワインジャーナリストの鹿取みゆきさんも、「1月末時点で日本全国にあるワイナリーの数は300軒少々。そのうちの47軒が長野県にあり、昨年できたワイナリーも11軒あります」と、長野県産ワインの可能性に言及した。

2018年には11軒のワイナリーが始動――成長続ける長野ワインの今を楽しめた「NAGANO WINE FES in 東京2019」

健康長寿で有名な長野県は、昨年に「発酵・長寿県」宣言をしている。長寿の秘訣は、日本酒、味噌、醤油、漬物などの発酵食品の種類が豊富で、県民が発酵食品を多くとっているからだという。

2018年には11軒のワイナリーが始動――成長続ける長野ワインの今を楽しめた「NAGANO WINE FES in 東京2019」

もちろんぶどうを発酵してつくられるワインも発酵食品の一種だ。「長寿を祈念しながら、ワインを楽しんで」と、内田部長は乾杯のあいさつを締めくくった。

信州産の食材を中心とした軽食を、ワインとともに楽しめるのもNAGANO WINE FESの楽しみのひとつ。今回のメニューは、次のような内容だった。

2018年には11軒のワイナリーが始動――成長続ける長野ワインの今を楽しめた「NAGANO WINE FES in 東京2019」

●信州サーモンのスモーク
●シュタンベルクの鹿肉のウィンナ、信州のきのことともに
●信州そばと栗のフロランタン
●アトリエ・ド・フロマージュの翡翠と硬質チーズ

今回も各テーブルには、ついつい手が伸びてしまう信州ワインブレッドが置かれ、無くなるたびに追加されていた。

2018年には11軒のワイナリーが始動――成長続ける長野ワインの今を楽しめた「NAGANO WINE FES in 東京2019」

“知って頂く”から、“買って頂く”へ

6回目を迎え、100年以上の歴史のある老舗ワイナリーから昨年設立の新しいワイナリーまで、幅広く30軒のワイナリーが集まった。NAGANO WINE応援団の代表で、銀座NAGANOでソムリエを務める花岡純也さんに、長野ワインの「今」を伺った。

2018年には11軒のワイナリーが始動――成長続ける長野ワインの今を楽しめた「NAGANO WINE FES in 東京2019」

NAGANO WINE FESは、長野ワインを一般の方に知って頂くためのイベントとして開催してきました。日本ワインコンクールでも多くのワインが入賞するようになってきたこともあり、お陰様で少しずつ認知度も上がってきました。

今は“知って頂く”から“買って頂く”ように、環境をつくっていく段階です。前回から事業者向けの試飲商談会の時間を設け、今年はその時間をさらに延長。多くの事業者の方に関心を持って頂き、大盛況となりました。

その後ワイナリーからも、商談につながったと報告があり、皆様のお近くでも長野ワインがラインアップされていくと思っております。

外国人の方が増えてきたことにも驚きました。いろんな角度から長野ワインに注目が集まっていることを改めて感じるイベントとなりました。

バランスが取れた白、果実味が厚い赤ワイン

今回のイベントに多く出品されていた2017年のヴィンテージの特徴を、花岡さんは次のように説明してくれた。

2017年ヴィンテージは、夏場が冷夏で収穫期の天候に恵まれました。ぶどうもゆっくりと成熟が進み、白は香りと酸、果実味のバランスが取れたワインとなり、赤は色付きがよく、果実味が厚いワインとなりました。

来年は「難しい年」を乗り越えたワインが並ぶ

一方、来年のイベントで数多く並ぶことが予想される2018年ヴィンテージは、春先の気温が高く発芽・開花・満開日とも例年より早かった。しかも9月には台風や秋雨前線の影響で雨天が続き、各品種の収穫が遅れる傾向がある「難しい年」だったという。

2018年ヴィンテージは、今回のイベントでも何本か並んでいたが、いずれもそれだけ難しい年だったことを感じさせない出来映えのものばかりだった。ワイナリーが工夫や技術を凝らしたことがうかがえる。

そんな2018年ヴィンテージが中心になる2020年のNAGANO WINE FES開催について、花岡さんは次のように意気込みを語ってくれた。

長野県、長野県ワイン協会、NAGANO WINE 応援団が連携し、「ワインをブームから文化へ」落とし込めるよう、既存の形にこだわらず変化をさせていきたいと思っています。

ワインは人と人がつながり、楽しい時間を創り出すお酒。その空間をより多くの方と共有できるよう“楽しさ”というものを個人的には大切にしていきたいと思っています。

来年も2月の開催になるかと思いますが、より多くの方に“お楽しみ”頂ける内容にしたいと思います。

ワインが初めての方も大歓迎です! ぜひこの機会に長野ワインをお楽しみ頂ければと思います。

今回、長野ワイン初心者から「初めて来たけど長野でこんなにワインをつくっているなんて知らなかった。これから楽しみます!」との声があがっていたそうだ。一方で、6回目を迎えて、仲の良いワイナリーと歓談する来場者の姿もあった。

初心者でも楽しめ、愛好者が定着する長野ワイン。来年はどんなワインと出会えるのかが楽しみだ。

編集情報

この記事はWine Bazaar編集部が、公開情報・取材情報・商品情報を確認し、読者がワインを選びやすくなることを目的に作成しています。内容は必要に応じて更新します。

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著者 / 

鵜沢 シズカ

J.S.A.ワインエキスパート。米フロリダ州で日本酒の販売に携わっている間に、浮気心で手を出したワインに魅了される。英語や販売・営業経験を活かしながら、ワインの魅力を伝えられたら幸せ

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