ワインと言えば、ボルドーかブルゴーニュか――。ワインの銘醸地として真っ先に名前が挙がるボルドーだが、「ボルドーワインを飲んでみたい」と思ったとき、どのワインから飲めばいいのだろうか。
「種類が多過ぎて悩んでしまう」という人は、ボルドーワイン委員会が展開している「バリューボルドー」の中から選ぶのが一番間違いはないだろう。ボルドーワイン委員会は、1000~4000円という価格帯で入手できるボルドーワインを、日本のワイン業界を代表する若き専門家5名によって評価してもらい、厳選したものを“バリューボルドー”として2006年より毎年発表している。
2018年は日本で流通する計464本がエントリー。日本人テイスター5名がブラインドで試飲し、手ごろな価格帯でありながら、誰にでも推薦できるワイン100本が選ばれている。
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2018年4月17日には東京・六本木ヒルズクラブにて、バリューボルドー2018のプレス発表会が開催された。オープニングセレモニーでは、テイスター5名のうち、紫貴あきさん(第10回J.S.A.ワインアドバイザー全国選手権大会優勝)、松木リエさん(第7回全日本最優秀ソムリエコンクール第4位)の2人が登壇した。
テイスター2人が語るバリューボルドーの魅力
4年前からテイスターとして参加している松木リエさんは、今年のバリューボルドーについて、「どれもレベルが高く、選ぶのが難しかった。100本はどれもオススメできるワイン」と言う。初参加の紫貴あきさんは「赤は安定しており、白・ロゼ共にワクワク試飲できた。白は酸がキリリとタイトに締まったワインがたくさんあった」と語る。
テイスティングは、1日で240本以上が対象になる過酷なもの。松木さんは歯が痛くなってしまったそうだ。「毎年バリューボルドーのジャッジをすると、病院に通うことになる。それくらい真剣に選んでいる」と、ジャッジへの思いを口にした。
ワイン入門者にもオススメのボルドーワイン
テイスターの2人は、ワイン入門者にもボルドーワインはオススメだと語る。
ボルドーワインは、「一般的によく知られたブランド。それでいて名前負けしない品質の確かさもあるのでオススメしやすい。最初にワインを知る上で楽しみたい人には、安心して購入いただける」(松木リエさん)。
また、日本食との相性についても「ボルドーワインは、品種の個性からくる清涼感があり、フルーツのフレーバーがしっかりしているので、日本の一般的な家庭料理に合っていると実感している」(同)と語った。
普段はアカデミー・デュ・ヴァンで講師として活動している紫貴あきさんは、「入門者の方には、気軽にボルドーワインのダイバーシティを楽しんでほしいなと思っています。TPOに合わせて、ボルドーワインを選んでもらいたい」とワイン入門者へメッセージを送った。