コラム

コルチャグア・バレーのテロワールと品種を味わう! ヴュー・マネントのプレミアムワイン3本 ~「92+チリワイン グランド・テイスティング」レポート⑩

Wines of Chileが主催する「92+チリワイン グランド・テイスティング」が、2023年7月11日にザ ストリングス 表参道(東京都港区)で開催された。プレミアム・チリワインは世界的に注目されており、同展示会ではワイン業界関係者に向けて、国際的なワイン品評会などで92点以上の評価を受けたワインのみが出品された。

今回は、出展されたつくり手の中から、ヴュー・マネント(Viu Manent)の4本のプレミアムワインを紹介する。

ヴュー・マネントとは

ヴュー・マネントは、1935年にチリのコルチャグア・バレーで設立された家族経営のワイナリーだ。コルチャグア・バレーにおけるワインツーリズムのパイオニア的存在で、2019年から5年連続で「ワールド・ベスト・ヴィンヤード(World’s Best Vineyards)」のトップ50に選出されている。

また、ヴュー・マネントは今回の展示会で、Wines Of Chile アジア・ディレクターのフェルナンド・ディアズ氏によって、「ワイナリーの長い歴史は、一族のワイン業界に対する愛情と卓越性、品質への絶え間ないコミットメントによるものである」と紹介された。

ヴュー・マネントの92+プレミアムワイン

出品されていた92+のワインは、ヴュー・マネントの「シングル・ヴィンヤード」シリーズの3本だ。日本ではイオンリカーが取り扱っている。

「シングル・ヴィンヤード」は、ヴュー・マネントによる、テロワールと品種の表現が楽しめるシリーズ。コルチャグア・バレーにある自社畑の厳選された区画で、収穫量を抑えて栽培したぶどうを使用している。また、発酵の前後にマセラシオン(ぶどう果汁に果皮と種を漬け込むこと)の期間を設け、色味や果実味の豊かなワインに仕上げている。

いずれもヴュー・マネント、そしてコルチャグア・バレーのプレミアムワインを初めて味わうという方におすすめだ。テイスティングノートは、ヴュー・マネント提供の資料によるもの。

ヴュー・マネント・シングル・ヴィンヤード・カベルネ・ソーヴィニヨン 2020

ラ・カピラ・ヴィンヤードの厳選された区画のぶどうを使用し、62%をフレンチオーク樽(新樽率10%)、38%を5200Lと3200Lのトーストしていないフレンチフードルで13カ月熟成させている。

《テイスティングノート》
紫がかった明るく深い赤色で、表現力豊かな非常に複雑な香りを持つ。ブラックチェリーやカラントなどの熟した赤い果実のノートと、その後かすかにタバコの香りが続く。味わいはバランスが取れており、しっかりとした骨格とシルキーなタンニンが緊張感とテクスチャーを加え、後味には上質なクルミの香りが伴い、長くエレガントな余韻を感じられる。

相性がよいのは、ショートリブやTボーンなどのじっくり調理した牛肉、またはローズマリーを添えたラム肉。

品種:カベルネ・ソーヴィニヨン100%
生産地:コルチャグア・バレー
参考小売価格:2280円(税別)
評価:チリのワインガイド『デスコルチャドス(Descorchados)』93点、「ジェームス・サックリング(James Suckling)」92点、『ワイン・アドヴォケイト(Wine Advocate)』92点

ヴュー・マネント・シラー・シングル・ヴィンヤード 2020

エル・オリヴァー・ヴィンヤードの、十分に成熟したぶどうのみを使用している。樽の複雑さと共にフレッシュさとミネラル感のあるワインに仕上げるため、52%をフレンチオーク樽(新樽率12%)、48%をコンクリートエッグタンクで15カ月間熟成させている。

《テイスティングノート》
スミレの輝きを伴う紫色で、ワインの香りはエレガント。カシスやブルーベリーっぽさのある熟した黒い果実のアロマとささやかなトーストの香りが漂う。口に含むとバランスのよさが感じられ、凝縮感のある上質で鋭いタンニンが優れたテクスチャーを持つ。そして後味にトーストしたコーヒー豆の香りを伴う長い余韻へと続く。

ポークリブのロースト、鴨のマグレ、マッシュルーム入りトリュフのリゾットなど、燻製肉やソーセージとのペアリングがおすすめ。

品種:シラー 100%
生産地:コルチャグア・バレー
参考小売価格:2280円(税別)
評価:『デスコルチャドス』93点、『ワイン・アドヴォケイト』92点

ヴュー・マネント・マルベック・シングル・ヴィンヤード2020

2017と2018ヴィンテージは、チリのワインガイド『デスコルチャドス』で95点を獲得した。2019ヴィンテージは、「ジェームス・サックリング」92点、2021ヴィンテージは同93点と、安定して高い評価を得ているワインだ。

サン・カルロス・ヴィンヤードの厳選された区画のぶどうを使用し、理想的な味わいを実現するため、3種類の容器で熟成させたものをブレンドしている。32%がフレンチオーク樽(新樽率92%)、65%がトーストしていないフレンチオークフードル、3%が伝統的にワインの熟成に使われていた粘土製のアンフォラ(壺)だ。

《テイスティングノート》
深い赤色のワイン。花とスパイスの香りが最初に感じられ、その後カシスやブルーベリーのような黒系果実のエレガントな香りが続くという、複雑な香りを持つ。口に含むと、シルキーで洗練されたタンニンと素晴らしいテクスチャーを備えたフレッシュなワインが、長く広がりのある余韻をもたらす。

イノシシのヒレ肉や鹿肉などのジビエ、濃厚な味わいの料理と相性がよい。

品種:マルベック100%
生産地:コルチャグア・バレー
参考小売価格:1980円(税別)
評価:『デスコルチャドス』93点、『ワイン・アドヴォケイト』92点

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About the author /  鵜沢 シズカ
鵜沢 シズカ

J.S.A.ワインエキスパート。米フロリダ州で日本酒の販売に携わっている間に、浮気心で手を出したワインに魅了される。英語や販売・営業経験を活かしながら、ワインの魅力を伝えられたら幸せ