コラム

このワイン、いつまでに飲めばいい? 赤か白か、ぶどう品種などによって違ってくるワインの“賞味期限”

   

「かなり前に買ったこのワイン、まだ飲めるかな?」と思い、賞味期限を確認しようと思ったら――どこにも書いていない!?

そう、ワインにはほとんどの食品に記載されている賞味期限が見当たらない。なぜなら、ワインはすぐに劣化するものではないのに加えて、ボトル内でも熟成が進んでおり、“飲みごろ”を明示するには幅がありすぎるからだ。

とはいえ、ワインの種類やぶどうの品種によって、やはりある程度の期限はある。では、いつまでに飲み終えたら、一番おいしく味わえるのだろうか。海外情報サイト「Wine Forry」の記事「Built to Last: Collecting Age-Worthy Wine」 を参考に、ワインをおいしく楽しめる“飲みごろ”についてご紹介しよう。

Pierre Ponnelle Bonnes-Mares 1971

ワインの飲みごろは、酸味、渋み、甘み、アルコールのバランスで決まる!

まず、ワインの“飲みごろ”の定義を考えてみよう。ワインの飲みごろは、酸味、渋み(タンニン)、甘み、アルコール度数という4つの要素から成り立っている。

ワインの“飲みごろ”を決める要素

酸味:時間が経過し過ぎて酸味が失われると、味わいがぼやける
苦味(タンニン):ワインの色とフレーバーを支えるタンニン。オーク樽やぶどうから得られる適度なタンニンは、長期保存に有効に働く
甘み:フルーツの保存に砂糖が多く使われるように(ジャムやドライフルーツなど)、糖度の高いワインは長期保存向きだ
アルコール度数:アルコールはワインの劣化を引き起こす要因のひとつ。しかし反対に、含有量が非常に高い(酒精強化ワインなど)と保存力を高める。

Delicious Cabernet

これらのバランスが崩れると、本来の味わいが落ちると言われている。つまり、このバランスが保たれている年月が、ワインの“飲みごろ”だと考えていいだろう。

それでは、ワインの種類別、ぶどう品種別に、それぞれの“飲みごろ”を見ていこう。

辛口の赤ワイン:熟成させればさせるほどいいとは限らない

赤ワインは古いものほどよい――と思っているワイン好きもいるようだが、一概にそうとは言い切れない。

まず、赤ワインは時間とともに、鮮やかだった赤紫色が薄くなっていく。これはタンニンが減少してポリフェノールが失われた証拠だ。

また、赤ワインは一般的に飲んだ後に酸味を感じるはずだが、もし苦みだけを強く感じたなら、飲みごろを過ぎてしまったと言えるだろう。

1968 Beaulieu Vineyard Napa Valley Cabernet Sauvignon at Troquet

ぶどう品種別・おいしく飲める赤ワインの期間

・ネッビオーロ 20年まで
・アリアニコ 20年まで
・カベルネ・ソーヴィニヨン 10~20年まで
・テンプラリーニョ 10~20年まで
・サンジョヴェーゼ 7~17年まで
・メルロー 7~17年まで
・シラー 5~15年まで
・ピノ・ノワール 10年まで(ブルゴーニュ産のものはより長い)
・マルベック 10年まで
・ジンファンデル 5年まで

辛口の白ワイン:10年以内に飲み切ろう!

白ワインの“飲みごろ”は赤ワインより短く、どの品種も製造から10年くらいで飲みごろを過ぎてしまう。

白ワインの劣化も、まずは色をチェックすることで把握できる。白ワインは時間が経つと徐々に透明感が失われ、茶色っぽく変色するのだ。

長期保存に向いているのは、酸味が強いものと、ポリフェノール含有量が高いもの。中でもオーク樽で熟成され、ポリフェノールを含んだシャルドネなどは保存期間が比較的長い。

Old white wine

ぶどう品種別・おいしく飲める白ワインの期間

・リオハ 10~15年まで
・シャルドネ 10年まで(ブルゴーニュ産はより長い)
・トレッビアーノ 8年まで
・ガルガネーガ 8年まで
・セミヨン 7年まで(ボルドー産はより長い)
・ソーヴィニヨン・ブラン 4年まで
・ヴィオニエ 4年まで
・ミュスカデ 3年まで
・ピノ・グリ 3年まで

甘口のワイン:長期熟成で甘みが引き立つ

甘口のワインとデザートワインは、糖分が高いので保存期間が長いものが多い。逆に、じっくりと熟成されていないデザートワインは、甘みが存分に発揮されず、驚くほど酸味が際立ってしまうので気を付けたい。

一般的に、赤のデザートワインは、白のデザートワインよりも保存が効く。

おいしく飲める甘口ワインの期間

・レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ 25~50年まで
・ハンガリー産トカイ・アスー 20~30年まで
・ドイツ産/アルザス産リースリング 15~25年まで
・フランス産ソーテルヌ 15~25年まで

酒精強化ワイン:最も長期保存に適したワイン

酒精強化ワインとは、保存性を高めるために酒精(アルコール)を添加しているワインのこと。最も長期保存に適したワインで、中には200年を超えて熟成されているものもある。

酸素の影響で多少変色しているワインもあるが、味わいは安定している。

All Bottled Up… Vintage Demijohn Wicker Bottle Wicker Wrapped Wine Bottle Wicker Bottle - InWithTheOld

おいしく飲める酒精強化ワインの期間

・トゥニー・ポート 150年まで(ワイナリーで熟成された場合)
・マデイラ 150年
・ヴィンテージ・ポート 50~100年
・バニュルス 50~100年
・シェリー 75年
・ヴィン・サント 50年
・マスカットでつくられた酒精強化ワイン 50年

MADEIRA (PORTUGAL) WINE VINTAGE 1970's

種類や品種によって、こんなにも違うワインの“飲みごろ”、いかがだっただろうか?

ワインが持つベストな味わいを堪能するために、ぜひボトルに書かれている製造年月日をチェックしてみよう。

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About the author /  てるぬま りえ

2児の子育てライター。妊娠・授乳期のアルコール断ちもついに解禁し、最近では厳しい主婦目線で手ごろ&高品質なワインをあちこちで物色中。ワインの世界がさらに広がるようなコラムをご提案していきます。