先日ご紹介したとおり、2017年2月12日に「NAGANO WINE FES. in TOKYO」が開催された。同イベントに参加した長野県のワイナリーをいくつか紹介していきたい。
1回目の今回ご紹介するのは、信濃ワイン。桔梗ヶ原ワインバレーで、創業101年目を迎える老舗ワイナリーだ。安定感がありながらも、意外なラインアップで楽しませてくれた。
世界初(?)のワインも
信濃ワインは今回のNAGANO WINE FESで、とにかく差別化を図り、他のワイナリーがつくっていないワインにこだわった。信濃ワインが出品していた極めて珍しいワインがこちらだ。
「信濃カベルネソービニヨン2010」
「葡萄交響曲 作品503 ブラッククイーン2015」
「コンコード スパークリング2014」
3種類の中で最も人気があったのは「コンコード スパークリング2014」。恐らく世界初だというコンコード種を使った瓶内二次発酵(シャンパン製法)によるスパークリングワインで、ドライな飲み口は女性からだけではなく、男性にも人気があったそうだ。
また、日本ワインをここ1年ほどで飲むようになり、ナガノワインは3度目の体験だったというJSA認定ワインエキスパートの赤井亮太氏は、NAGANO WINE FESで印象に残ったワインとして、「信濃カベルネソービニヨン2010」を挙げた。
「樽で熟成された上質なバニラ香とふくよかな口当たり、口中に広がる奥深い果実味がもたらす余韻は格別。さすがNAC(長野県原産地呼称管理制度)を冠するだけのことはある。今後、熟成を経てどれほどの魅力的なワインへと進化を遂げるのか楽しみ」とコメントしている。
信濃ワインのブースに足を運んでお薦めのワインを聞いたところ、ワインの好みなど、コミュニケーションを取りながら選んでくれた。
自社のワインを知ってもらいたいというだけではなく、自社のワインで参加者を楽しませたいという気持ちが伝わってくるワイナリーだった。
初心に戻ってワインづくりを
ブースにいらした営業部・宮尾さんに、ワインバザール読者へのメッセージを伺うと、「各ワイナリーも、皆さまに喜んでいただくために日々精進しながらワインづくりに取り組んでいます。弊社も創業101年目。初心に戻りワインづくりに邁進いたしたいと考えております」という答えが返ってきた。
若手だけではなく老舗も進化を目指しているところが、ナガノワインの魅力につながっているのかもしれない。