山梨県北杜市は2023年5月22日、フジクレールワイナリーと共同で、ワイン醸造用のぶどう圃場の造成を開始したと発表した。同月21日には、現地で地鎮祭が行われ、ぶどうの苗木が植えられている。
北杜市は、山梨県で最北端に位置する自然豊かな市だ。日照時間が長く、きれいな湧き水がある農業に適した土地で、有機農法が盛んな地域としても注目を集めている。2022年からは、世界に通用するワイン産地を目指し、醸造用ぶどうの苗木購入の補助も実施している。
フジクレールワイナーは、山梨県甲州市に本社を構え、1990年からワインづくりに取り組んでいる。従来から北杜市明野町でもぶどう栽培に取り組んでおり、その模拡大を図るため、同市武川町に「フジクレールワイナリー武川町新圃場」を造成することとなった。
ぶどう圃場は、北杜市西部に位置する武川町中山地区に位置し、規模はおよそ40h。完成すれば、単一圃場としては日本でも最大級の広さとなる。造成工事の皮切りとして整備が完了した試験圃場では、甲州やマスカット・ベーリーA、シャルドネ、ピノ・ノワール、リースリングなどを栽培する。
地鎮祭に出席した北杜市長の上村英司氏は、「“訪れてよし、味わってよし”と評価されるようなワイン産地を目指していきたい」と語り、意気込みを見せた。