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高級ワインからデイリーワインまで、さまざまなワインを生み出すスペイン。その中で、2000年以上もの歴史を持つ産地にありながら、コストパフォーマンスの高いワインを提供しているのが、ボデガス・デル・ロサリオ（Bodegas del Rosario）だ。
ワイン評論家のロバート・パーカー氏をはじめ、「ムンダス・ヴィニ（Mundus Vini）」「サクラアワード（“SAKURA” Japan Women’s Wine Awards）」など国際的なコンクールでも高い評価を受けている。
ボデガス・デル・ロサリオとは
ボデガス・デル・ロサリオは、地中海沿岸に位置するムルシア州のDO（Denominacion de Origen、原産地呼称）ブーリャスにある協同組合型のワイナリー。ブーリャスから輸出されるワインのうち、約95％を同ワイナリーが生産している。
ボデガス・デル・ロサリオの歴史
設立は1950年で、発起人はマテオ・マルティネス氏。彼は周辺の農家のグループに声をかけてボデガス・デル・ロサリオを設立し、当初は地下のワイナリーを賃借してワイン生産を行っていた。
その後、順調に活動の幅を広げ、現在ではブーリャスを代表するワイナリーとして、スペイン国内のみならず、ヨーロッパ、アメリカ、アジアなど世界中から注目を集めている。
DOブーリャスとは
ボデガス・デル・ロサリオのあるブーリャスは、ワインづくりにおいて長い歴史を持つ。ぶどうとワインづくりに関する歴史は約2600年前までさかのぼり、既にローマ時代にはその名が確認できたとされる。16世紀以降、ぶどう畑の拡張が一気に進み、ブーリャスはワインの大生産地の1つとして名を馳せるようになった。
その後、1894年に流行ったフィロキセラや1933年のべト病の来襲などにより、ブーリャスは甚大なダメージを受ける。こうした厳しい状況の中で生産者たちは一致団結し、最終的にはワイン協同組合創設にまで至った。この一連の出来事は、ブーリャスの農家やワイナリーにとって、今日まで続く技術革新への積極性と、品質保持・向上に対する熱意の源になっている。
ブーリャスのDO認定への動きは、1933年から始まった。途中、市民戦争により手続きが中断されたが、1970年代に再開し、1994年に認可された。
ぶどう畑の特徴
ボデガス・デル・ロサリオでは、標高800～1010mの場所にぶどう畑を所有している。高地のため、ぶどうはゆっくりと成熟していき、優れた酸と果実味を持つようになる。
ブーリャスでは14品種ほどのぶどうが栽培されているが、主要品種はモナストレルだ。ボデガス・デル・ロサリオでも、栽培面積の約85％をモナストレルが占めている。
土壌は有機物が非常に少なく、炭酸カルシウムと石灰岩の含有量が高い。これが、水はけのよいローム層を形成する要因となっており、ワイン醸造に関係する酵母が寝床にしやすいという特色がある。
おすすめワイン3選
ボデガス・デル・ロサリオのワインは、ワイン評論家のロバート・パーカー氏やジェームス・サックリング氏が絶賛するなど、国際的な評価も高い。
ボデガス・デル・ロサリオ ロルカ モナストレル
モナストレル100％の赤ワイン。紫色の中にも赤色の深みがあり、色合いからもワインの若々しさが表現されている。香りはイチゴやプラムなどの果実系で、アロマティックかつ印象的。味わいはフレッシュな果実味があり、ミディアムボディならではの程よいタンニンが楽しめる。2016年の「サクラアワード」で金賞受賞。
ぶどう品種：モナストレル
味わい：赤・ミディアム
参考小売価格：1100円（税込）
ボデガス・デル・ロサリオ ラス レーニャス ブランコ
フレッシュかつフルーティーで、柔らかい口当たり。芳醇さとキレのよい後味を楽しめる。2021年の「サクラアワード」で金賞を受賞。
ぶどう品種：マカベオ90％、マルヴァジア10％
タイプ：白・辛口
参考小売価格：980円（税別）
ボデガス・デル・ロサリオ テソロ・デ・ブーリャス
標高800mの高地にある樹齢20～40年のモナストレルを使用。豊かな果実味と豊富なタンニンで、しっかりとした飲み応えのある1本。ワイン評論家のロバート・パーカー氏が90点という高評価を付けている。
ぶどう品種：モナストレル
味わい：赤・ミディアムボディ
参考小売価格：1870円（税込）
【解説：スペインのワイナリー】
サッカー界のスター、アンドレス・イニエスタが所有するボデガ・イニエスタ
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