コラム

ニュージーランドのワイン産地・ワイヘキ島の楽しみ方[現地取材]

ニュージーランドのワイン事情をお伝えする本シリーズ、今回はワイン産地として有名なワイヘキ島の楽しみ方をレポートします。

北島・オークランドからフェリーで40分ほど行ったところにあるワイヘキ島は、ニュージーランドでも古くからワインづくりの盛んな島です。

島にあるワイナリーの数は全部で25軒。ワイナリー巡りをするなど、ワイン好きにはいろいろと楽しめる観光スポットになっています。

ワイヘキ島を楽しむ方法は6つ

ワイヘキ島を自分のペースで楽しむ方法として、次の6つが挙げられます。

  • レンタカーを利用する
  • タクシーを利用する
  • レンタサイクル/徒歩で楽しむ
  • HOP-ON HOP-OFFツアー(乗り降り自由なバス)を利用する
  • 地元のバスを利用する
  • 旅行会社でツアーを申し込む
  • それぞれの楽しみ方、メリット/デメリットを取り上げていきましょう。

    レンタカーを利用する

    レンタカーを利用すれば、バスが通っていないところへも行けます。その点は魅力的ではありますが、運転手はワインを飲めないのがデメリットです。

    レンタカーは島内で借りられます。事前に予約をしておくといいでしょう。

    レンタカーサービス『Waiheke Auto Rentals

    タクシーを利用する

    フェリーターミナルを出たところで、タクシーを利用することができます。
    それ以外の場所ではタクシー会社に電話をし、呼び出す必要があります。

    レンタサイクル/徒歩で楽しむ

    ワイヘキ島では、普通の自転車に乗って移動する人も見掛けましたが、本格的なサイクリストの方が多かったです。坂が多いので、行楽気分で挑むのは難しいかもしれません。

    レンタサイクルは、フェリーターミナルを出て右手に進んだところで借りられます。日本語の説明書も用意されているので安心です。

    フェリーターミナルから歩いて1時間圏内に4件のワイナリーがあります。前回ご紹介したケーブルベイ もこの圏内なので、徒歩でもワイナリー巡りを楽しめます。ただし、起伏が多い道を歩くので体力を使うのと、道が分かりにくいのが難点です。

    HOP-ON HOP-OFFツアーを利用する

    HOP-ON HOP-OFFツアーは、9:50から18:15(ワイヘキ島フェリーターミナル発着)まで、ワイナリーなどの15の停留所を自由に乗り降りできるバスです。

    バスが1時間に1本しか走っていないのと、最終バスの時刻を気にする必要はありますが、比較的自由度の高いツアーだと感じられました。

    停留所になっている観光地やワイナリーの前までバスが行くので、道に迷う心配はありません。

    15の停留所の多くがワイナリーですが、変更が多いのか、どこで止まるのかは公開されていません。絶対行きたいワイナリーがある場合は、あらかじめ停留所に含まれているか、チケットを購入する際に確認するといいでしょう。

    《HOP-ON HOP-OFFツアー料金》
    ・オークランド市内からのフェリー代込み:55NZドル(約4530円)
    ・HOP-ON HOP-OFFツアーのみ:25 NZドル(約2060円)

    フェリー代が36ドルなので、+19ドル(約1560円)でワイヘキ島に着いてからの移動手段が手に入るのは魅力的です。

    地元のバスを利用する

    フェリーターミナルから出ているバスは、地元の方の利用も多いバスです。そのため停留所も多く、目的地に近いバス停がどこかはまず分かりません。

    しかし、バスの運転手さんもそのことは分かっていて、乗るときに「どこで降りるの?」と聞いてくれたり、「○○に行きたいんだけど」と伝えたら「降りる場所を教えるよ」と言って教えてくれます。

    《バス料金》
    ・片道:3.5NZドル(約290円)、現金のみ。車内で支払い
    ・1日乗り放題:10 NZドル(約820円)、クレジットカード可、フェリーターミナル内で販売

    時間を気にせず利用できるのがメリットですが、デメリットとしては、停留所とワイナリーが離れている場合、結局道に迷ってしまうことです。

    旅行会社でツアーを申し込む

    フェリーターミナルのチケット売り場で、ツアーの申し込みができます。ツアーの内容や料金、時間は変更されることがありますが、2017年6月時点のツアー例として、次のようなものがありました。

    《半日で巡るツアー》
    料金:140NZドル(約1万1520円)
    ツアー内容(2017年6月時点):

    12:30 オークランドからフェリー出発(*フェリーが到着したところで、ガイドが待っています)

    13:30 出発

    バス内の様子

    ガイドによる道中の見どころ解説を聞きながら出発。マッドブリック、ケーブルベイ、テ・モトゥ(Te Motu)の3軒を巡って、試飲やワイナリーの解説を聞きました。

    途中のケーブルベイでは眺めのいいレストランで軽食をいただきました。軽食と言っても、かなりお腹がいっぱいになるボリュームです。

    マッドブリックでは、畑から見える絶景を眺めながらテイスティング

    17:00 解散

    フェリーターミナルまで送り届けてもらい、解散です。ヴィレッジと呼ばれるワイヘキ島内の繁華街で降りてもかまいません。

    ツアーにはバスの1日乗車券がついているので、ヴィレッジでオイスターを堪能したり、Onetangiなどのビーチで星空を見たりも可能です。

    《1日かけて巡るツアー》
    料金:150NZドル(約1万2340円)
    ツアー内容(2017年6月時点):

    10:30 オークランドからフェリー出発

    こちらもフェリーが到着したところで、ガイドが待っており、バスでガイドによる道中の見どころ解説を聞きながらワイナリーなどを巡ります。

    ここではストーニーリッジ(Stonyridge)、カシタ ミロ(Casita Miro)、マッドブリック、オリーブオイル生産者などを回ります。ストーニーリッジでは軽い昼食をいただくそうです。こちらにもバスの1日乗車券がついています。

    行きたいワイナリーは入っているか、参加時間の都合はどちらがいいかなどで選ぶといいでしょう。

    島で注意したいこと:必要な英語力や島の安全面は?

    ツアーでは集合時間を確認したり、トイレに行くタイミングなど、ある程度の英語力が必要です。たまにバスのドライバーさんに急に質問されたりすることもあります。

    テイスティングについては、大勢で参加しているので、味の感想を求められることもほとんどありません。

    ツアー以外では、バスのドライバーさんとのやり取りやお店とのやり取り程度の英語力が必要です。

    治安はかなり良いので、ガイドなしでの移動も心配ありません。ただし、歩道がない道も多いため、自動車には注意しましょう。

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    About the author /  鵜沢 シズカ
    鵜沢 シズカ

    J.S.A.ワインエキスパート。米フロリダ州で日本酒の販売に携わっている間に、浮気心で手を出したワインに魅了される。英語や販売・営業経験を活かしながら、ワインの魅力を伝えられたら幸せ