コラム

ブルゴーニュのつくり手自らがオススメする白ワイン3選――シャブリ、モンラッシェ、ムルソーの白ワインたち

テイスティングイベント「ブルゴーニュのクリマ、テロワールの究極の表現」が2018年6月に開催された。

その中で、白ワイン3本と赤ワイン5本が紹介され、ブルゴーニュワインスクールの講師であるジャン=ピエール・ルナール氏がそれぞれのワインの特徴について解説した。

今回紹介するのは、シャルドネを使った白ワイン3種類だ。ブルゴーニュ・ネゴシアン連盟(FNEB)の代表であるジャン=フランソワ・ジョリエット氏によるクリマの名前の由来の解説とともに取り上げていこう。

プルミエ・クリュ2015年(ルイ・モロー)


1814年にシャブリでワインづくりを始めたルイ・モロー。こちらのシャブリ プルミエ・クリュは、ステンレスタンクのみを使うことでフレッシュさを追求。ルイ・モローらしさを感じられる1本だ。シャブリの特徴である淡いゴールドにグリーンがかった色合いが楽しめる。

2015年は気候に恵まれ、ぶどうがいい成熟具合を迎えた。酸が控えめになり、シャブリでは珍しいまろやかさや粘性、そしてシャブリらしいミネラル感を味わえる。

【クリマの由来】ヴォーリニョー

シャブリを流れるセラン川の左岸にあるクリマ「ヴォーリニョー」。「ぶどうの樹の渓谷」を意味する言葉が変化して、ヴォーリニョーと呼ばれるようになったという説が有力だ。

ピュリニィ・モンラッシュ プルミエ・クリュ2015年(オリヴィエ・ルフレーヴ)


オーク樽で醸造・熟成している。20%に新樽を使っているが、これはワインに新樽らしいヴァニラ香を加えつつ、果実味を隠さないちょうどいい割合だという。

淡い金色をしており、成熟したぶどうを使っているがフレッシュ感を味わえる。フレッシュな味わいと軽やかさ、そして構成がしっかりしているのに重たくない。余韻の長さが特徴の心地よいワイン。

【クリマの由来】シャン・カネ

土壌は小石混ざりで痩せており、深さの浅いコロコロとした石灰でできている。

“シャン”は「畑」を意味している。通常、広さがあって耕しやすい場所だ。“カネ”の由来は、中世のころからぶどうづくりをしていた一家の名前が、つづりを変えてクリマの名前として残ったと考えられている。

ムルソー プルミエ・クリュ2016年(ルイ・ラトゥール)


200年以上の歴史ある生産者、ルイ・ラトゥールによるワインだ。

すべてオーク樽を使い、10カ月かけて熟成する。独自に樽を作る工場を持っており、新樽の比率は35%だ。

2016年は霜にも雹にも襲われ、「自然が人間に与える困難がすべて降りかかった年」だという。しかし、収穫直前には天候に恵まれた。収穫量は半分になったが、品質の高いぶどうが出来上がった。

その結果、数百本しか生産されなかったという希少価値のあるヴィンテージとなった。酸味があるが、まろやかさに包み込まれている。数カ月~数年で進化が期待できるワインだ。

【クリマの由来】シャトー・ド・ブラニィ

シャン・カネと数百mしか離れておらず、お互いに見える距離にあるというクリマ。シャトー・ド・ブラニィの方が標高は少し高い。

12世紀の初頭にメジエール修道院が建てられた場所だ。「ブラニィ」という名前には古い歴史があり、1193年のメジエール修道院の文書では、「Blaigneium」という表記で記されている。「人々がベレヌスを崇める場所」という意味の言葉が、このクリマの由来だ。

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