ブドウ畑の奥に建つ19世紀のシャトー・ランシュ・バージュを描いた版画
ワイナリー

シャトー・ランシュ・バージュ

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シャトー・ランシュ・バージュ(Château Lynch-Bages)は、フランス・ボルドー/ポイヤックを代表する造り手のひとつです。名前は聞いたことがあっても、どんな土地で、どのような考え方のもとにワインを造っているのかまでは意外と整理しにくいものです。

この記事では、シャトー・ランシュ・バージュの特徴、ワインづくり、代表的なワイン、歴史を分かりやすく紹介します。造り手の背景を知っておくと、ラベルだけでは見えにくい味わいの方向性や価格の理由も理解しやすくなります。

ブドウ畑の奥に建つ19世紀のシャトー・ランシュ・バージュを描いた版画
1868年の文献に描かれたシャトー・ランシュ・バージュとポイヤックの畑(画像: Charles Lallemand / CC0) Wikimedia Commons / CC0

シャトー・ランシュ・バージュとは

産地とスタイル

シャトー・ランシュ・バージュは、フランス・ボルドー/ポイヤックの風土と深く結びついたワイナリーです。産地の気候、土壌、品種の個性を生かしながら、その地域らしさが伝わるワインを生み出しています。

整然としたブドウ畑とシャトー・ランシュ・バージュを描いた1949年の挿絵
砂利質の丘に畑が広がるシャトー・ランシュ・バージュの1949年の姿(画像: Eugène Vergez / CC0) Wikimedia Commons / CC0

評価される理由

ポイヤックの入口、ジロンド川を望む水はけのよい砂利質の丘に畑を広げる、1855年メドック格付第5級のシャトーです。日中の熱を蓄えて夜に放つ小石と砂の土壌がカベルネ・ソーヴィニヨンの成熟を支え、若いうちから豊かな果実味を見せながら、熟成とともに骨格、フィネス、エレガンスを深めるポイヤックらしい赤ワインを生み出します。2006年以降は衛星地図を使った精密な土壌調査を進め、従来の90区画を約200の小区画として捉え直し、畑ごとの個性を栽培と醸造に反映しています。

ワインづくりのこだわり

ブドウはすべて手摘みし、畑の移動式選果台で最初の選果を行います。醸造所では除梗後に振動式選果台でさらに粒を選び、7ヘクトリットルの小型容器を使ってポンプを介さず重力で発酵槽へ運びます。新しい醸造棟では発酵槽を40基から80基へ増やして小区画単位の仕込みを可能にし、温度管理や圧搾を精密に調整。2020年ヴィンテージから稼働した、建築家チエン・チュン・ペイ設計の光を取り込む施設で、伝統的な長期熟成型のスタイルと現代的な精度を結び付けています。

シャトー・ランシュ・バージュの名が刻まれた木樽が並ぶ熟成庫
シャトー・ランシュ・バージュのセラーで静かに熟成を重ねるワイン樽(画像: Rafa Luque / CC BY 2.0) Wikimedia Commons / CC BY 2.0

代表的なワイン

Château Lynch-Bages

カベルネ・ソーヴィニヨンを軸にメルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドを組み合わせるグラン・ヴァン。カシスやブラックベリーを思わせる濃い果実、杉やスパイスのニュアンス、引き締まったタンニンを備え、若い時の豊かさと長期熟成で現れる端正さを両立します。

Echo de Lynch-Bages

2008年から現在の名で展開する赤のセカンドワイン。シャトーの砂利質テロワールと丁寧な区画別醸造を受け継ぎながら、赤や黒の果実、ほのかなスパイス、よりしなやかな口当たりで、グラン・ヴァンより早い段階からポイヤックの輪郭を楽しめます。

Blanc de Lynch-Bages

1990年に初めて造られたボルドー白で、ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン、ミュスカデルを使用。果汁の多くを温度管理した樽で発酵し、澱とともに約6か月熟成することで、若いうちは柑橘の明るさと厚みを備え、熟成とともに調和した花の香りを深めます。

シャトー・ランシュ・バージュ1996年のボトルとラベル
長期熟成型のポイヤックらしさを伝えるシャトー・ランシュ・バージュ1996年(画像: BerndB / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

ワイナリーの歴史

バージュの土地に関する記録は16世紀までさかのぼり、17世紀前半にデジャン家が周辺区画をまとめてドメーヌの基礎を築きました。1750年、アイルランド系のトマ・ランシュが婚姻を通じて取得し、その息子ミシェルが排水、品種選抜、栽培道具の改良を進めて「クリュ・ド・ランシュ」の名声を高めます。1939年にジャン=シャルル・カーズが取得して以来カーズ家が発展を担い、ジャン=ミシェル・カーズによる設備近代化と国際的な紹介活動を経て、2007年からジャン=シャルル・カーズが次代を率いています。

シャトー・ランシュ・バージュを写真で見る

ろうそくを灯した食卓に置かれたシャトー・ランシュ・バージュのボトルとワイングラス
食卓でゆっくり味わうシャトー・ランシュ・バージュと赤ワイン(画像: bmcguirk / CC BY-SA 2.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0
19世紀のアルバムに収められたシャトー・ランシュ・バージュの古写真
1860年代のアルバムに残るシャトー・ランシュ・バージュの歴史的な姿(画像: Alfred Danflou / Rijksmuseum / CC0) Wikimedia Commons / CC0
シャトー・ランシュ・バージュ1989年のボトルラベルのクローズアップ
館の意匠と格付表記を配したシャトー・ランシュ・バージュ1989年のラベル(画像: Jamain / CC BY-SA 3.0) Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0

シャトー・ランシュ・バージュのおすすめワイン

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シャトー・ランシュ・バージュの味わいを知るなら、まずは代表的な銘柄から選ぶのがおすすめです。

Château Lynch-Bages 2022 750ml

シャトー・ランシュ・バージュらしさを感じやすい1本として、ヴィンテージや販売者、配送条件を確認しながら選びたい候補です。

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まとめ

シャトー・ランシュ・バージュは、フランスのワインを知るうえで押さえておきたい造り手です。産地の個性、歴史、代表的なワインを知っておくと、ボトルを選ぶときの判断材料が増えます。まずは代表的なキュヴェのスタイルを確認し、料理や熟成感の好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

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編集情報

この記事はWine Bazaar編集部が、公開情報・取材情報・商品情報を確認し、読者がワインを選びやすくなることを目的に作成しています。内容は必要に応じて更新します。

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