山梨県甲府市・石和市・甲斐市・北杜市の気候・風土
甲府市・石和市・甲斐市・北杜市といったワインの産地は、山梨県の甲府盆地東部に位置する。地域の主な特産品の1つとしてワインが挙げられるほどにワインづくりの歴史も長い。このエリアで作られるものを総称して「甲州ワイン」と言う。
この地域は、夏は酷暑で知られ、記録的な猛暑を記録したこともある。一方、冬の積雪は少ないものの、冷え込みが強く寒暖差が大きい。また、降雨量が少なく日照時間が長いため、ぶどうの生育に適している。
山梨県甲府市・石和市・甲斐市・北杜市のワインの特徴
甲府市近辺ではさまざまなぶどう品種が作られているが、中でも甲州種が有名だ。この甲州種は日本ワインを代表するぶどう品種の1つで、その名のとおり山梨県甲州地域の在来種だ。
特徴として、柔らかい口当たりとキレを併せ持つため、日本中の多くのワイナリーに採用されている。この甲州種は、甲州エリアの水はけの良い土壌・寒暖差・日照時間・降雨量の少なさに適合する生育条件を持つ。
もう1つ、山梨県のワイナリーで多く使われる品種としてマスカット・ベーリーAがある。こちらは軽やかで心地よいワインができることから、人気がある。
代表的な生産者
甲府エリアで代表的なワイナリーとして、サドヤワイナリー、サントリー登美の丘ワイナリー、シャトレーゼベルフォーレワイナリー、本坊酒造山梨マルスワイナリー、敷島醸造、モンデ酒造、シャルマンワインなどがある。
ほどんどのワインが1000~2000円台というデイリーユースに適した価格・値段で売られているが、愛好家向けのものは5000円を超えるものもある。
エピソード
甲府エリアでのぶどう栽培には800年もの歴史があり、また当エリアは日本ワインの発祥の地とも言える。
古いワイナリーは、明治末期や大正時代に既にワインづくりを開始しており、世界に誇れる日本ワインをつくるべく研究を重ねてきた。
ワイン市場の拡大や愛好家の増加に伴い、旧来のブレンドワインのスタイルから、単一品種もしくは二品種を混醸し、品種の特性を引き出す作り方に大きくシフトチェンジしてきている。
高品質なワインも多く見られ、国際的な競争力を持つものも増えてきている。
山梨県甲府市・石和市・甲斐市・北杜市の代表的なワイン
・マスカット・ベーリーA樽貯蔵/サドヤワイナリー
・オルロージュ・白/サドヤワイナリー
・マスカットベリーA 樽熟成 キュベ・イケガワ/シャトー酒折
・樽熟成甲州/モンデ酒造
・甲州シュール・リー/敷島醸造
・昇仙峡 赤/敷島醸造
・登美の丘ワイナリー シャルドネ/サントリー登美の丘ワイナリー
・グレイス甲州/ミサワワイナリー
・穂坂日之城 カベルネ&メルロー/マルスワイン