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中国地方は本州の最西端に位置する地方で、広島県・岡山県・山口県・島根県・鳥取県から構成される。中国山脈を挟んで山陰・山陽の2つの地域に分けられ、広島県は太平洋側の山陽地域に該当する。冬の冷え込みが厳しく積雪も多い日本海側とは違い、広島県・岡山県は比較的穏やかな気候を有している。

広島県は県庁所在地を広島市に置く。広島市は中国・四国地方で最大の都市だ。山と海に囲まれ、豊富な自然資源を利用した農業や漁業が盛んだ。

農業ではエリンギやくわい、つけな、せりなどの栽培が多く、水産業では上質の牡蠣が有名。気候は複雑で、地域によって傾向が異なる。

広島県内では、主に2つのワイナリーがワイン作りを行っている。

三次市では三次ワイナリーが自社農場にてメルロー、シラー、ピノ・ノワールなどを栽培し、ワインに仕立てている。

また世羅町では、世羅町の看板ぶどうであるハニービーナスを使ったワインをはじめ、マスカット・ベーリーAなどを使ったワインを醸造する。

【広島県の主な生産地】
<三次市>
三次市の三次ワイナリーは、広島県最大の盆地に位置し、寒暖差のある気候を使ってさまざまなぶどうを栽培する。
専用農場で作られるヨーロッパ系のぶどう品種を使用したTOMOEシリーズは、お土産ワインから脱却し、世界で勝負できるクオリティの高いワインを目指している。
三次ワイナリーの農園では必要のない農薬散布は行わず、できる限り自然の力を生かしたぶどう栽培をしている。2015年からは、ネッビオーロやサンジョベーゼなど新しいぶどうの栽培も始めた。

<世羅町>
世羅町は三次市と隣接し、世羅台地と呼ばれる標高350m前後の台地に位置する。台地のため日照時間は長く、農産物の出来が良い。
世羅町のせらワイナリーは、看板ぶどうであるハニービーナスの他、マスカット・ベーリーA、シャルドネ、サンセミヨン、ヤマソービニヨンなどを栽培する。
ワイナリー隣のせら県民公園とせらワイナリーを合わせた「せら夢公園」という施設は食事やレジャー施設を兼ね備え、多くの観光客を集める。