ロシアン・リバー・バレーの気候・風土
ロシアン・リバー・バレーは、カリフォルニア州北部、ノースコーストのAVA。ソノマ郡に位置し、カリフォルニアの産地を代表する名醸地のひとつだ。
メンドシーノ郡からサン・パブロ湾に向かって流れるロシアン川流域に位置し、ヒールスバーグ以降の流域が該当する。
サン・パブロ湾から吹き込む霧の影響を強く受け、この地域はカリフォルニアのAVAの中でも非常に冷涼な地域となる。
そのため、主にピノ・ノワール種やシャルドネ種などのブルゴーニュ品種が栽培される。ぶどうの生育期間は長く、ぶどうに複雑な味わいと独特のバランスを与える。
土壌は水はけのよい砂質土壌、ところによりチャートや石灰岩、シルトなどの混合土壌となる。
ロシアン・リバー・バレーのワインの特徴
かつてはシャルドネ種による白ワインがメインだった。
現在も白ワインの生産量は多いが、ピノ･ノワール種による赤ワインが取って代わって多くなっている。ブルゴーニュと並び称されるワインも多い。
有力なワイナリーとしては、ウィリアムズ・セリエム、ロキオリ、デュモルなどが挙げられる。ロキオリのピノ・ノワールは、暫定ながらパーカーポイント100点を獲得した。そのワインはパーカーをして、グラン・クリュ「エシェゾー」のようだと賞賛された。
エピソード
アメリカにあるのに、なぜロシアン川（ロシアの川）という名前がついているのだろうか？
これは19世紀初頭に、ロシア人が貿易のための会社（露米会社）を設立したことに由来する。
ロシア帝国の使者ニコライ・レザノフが、当時スペイン人の統治下にあったカリフォルニアに派遣されたのが始まり。
その後1812年、現在のフォート・ロスに砦が建設され、ソノマ郡におけるロシア人の定住拠点となった。
ロシアン・リバー・バレーの代表的なワイン
ウィリアムズ・セリエム ／ ピノ・ノワール ロシアン・リバー・バレー
デュモル ／ ピノ・ノワール ロシアン・リバー・バレー
ロキオリ ／ ピノ・ノワール リトル・ヒル
ロキオリ ／ エステート ピノ・ノワール
ロキオリ ／ ピノ・ノワール ウエストブロック
