スイスン・バレーの気候・風土
スイスン・バレーは、アメリカ・カリフォルニア州ソラノ郡のワイン産地。AVAに認定されている。
太平洋に面する大都市サンフランシスコから65km北東に離れた、ハウエル・マウンテンとヴァカ山脈の間にあたる場所に位置している。
“Twin Sisters from Suisun Valley” by Mikesclark – Own work. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.
ぶどう畑は標高およそ20~660mの位置に広がる。土は砂岩、頁岩からなる堆積土壌で水はけが良い。ぶどうの根は地中深くに伸び、凝縮感のある良質なぶどうを栽培することができる。主な水源はプタ・サウス運河で、ほとんどの畑にかんがい用水を供給している。
地中海性の気候で夏は温暖で乾燥するが冬は寒く湿気が多い。夏には大西洋からサンフランシスコ湾を通る風が絶えず吹き抜けるため冷涼となる。
また、低地にある畑と高地のぶどう畑では日中における気温差が大きく、それぞれの場所にに適した品種を栽培することができる。
スイスン・バレーのワインの特徴
スイスン・バレーでは、バーベラ種、カベルネ・ソーヴィニヨン種、シャルドネ種、ガメイ種、ジンファンデル種、ピノ・ノワール種、ホワイト・リースリング種、プティ・シラー種など、20種類以上ものぶどう品種が栽培されている。
生産されるワインは、ワインコンペティションで金賞や銀賞を受賞するなど、高い品質で知られる。
しかし、栽培されたぶどうのほとんどはノース・コーストAVAのワインを生産するワイナリーに売られている。このため、この地のぶどうからノース・コーストAVAのラベルが記載されたワインがつくられることも多い。
エピソード
スイスン・バレーでは、最初のぶどう栽培は1860年代に始まったとされている。
1900年代には害虫フィロキセラの被害やアメリカの禁酒法によりワイン産業が壊滅するが、第二次世界大戦後に生産が再開され、栽培面積の増加や栽培品種を変えるなどしながら20紀半ばには大きく成長した。
1982年10月にAVAに認定され、カリフォルニアではナパ・バレーに次いて古いAVAとなった。
スイスン・バレーの代表的なワイン
シャルドネ/バックロード ヴァインズ
ダスティ ロード レッド/バックロード ヴァインズ
カベルネ・ソーヴィニヨン/バックロード ヴァインズ
シラー/バックロード ヴァインズ
スイスン・バレー アンジェリーナ/マンゲルス ヴィンヤーズ
スイスン・バレー プティ・シラー/マンゲルス ヴィンヤーズ
マンカス カベルネソーヴィニヨン/マンカス ヒルズ ヴィンヤーズ