レッド・ヒル・ダグラス・カウンティの気候・風土
レッド・ヒル・ダグラス・カウンティは、オレゴン州南東部、ダグラス郡のAVAだ。
周辺地域を取り囲むアンプカ・バレーの下位AVAにあたる。ヨンカラの町から南、州道5号線に沿って南北に位置する。
土壌は水はけのよい火山性土壌で、3m近くの赤褐色ローム層、さらにその下層は玄武岩となる。こうしたオレゴン州の火山性土壌は「ジョリー」と呼ばれ、海洋性堆積土壌の「ウィラケンジー」とは性質を異にする。
ぶどう畑の標高は240~350m。標高が高いため、気候は周辺AVAと比べ冷涼で雨が多くなる。栽培時期の日中平均気温は23度程度にしかならない。
栽培されるぶどうは、ピノ・ノワール種やシャルドネ種などのブルゴーニュ品種。その他、リースリング種、ゲヴュルツトラミネール種などのドイツ品種も栽培される。
レッド・ヒル・ダグラス・カウンティのワインの特徴
ピノ・ノワール種による赤ワイン、シャルドネ種やリースリング種による白ワインがつくられる。ピノ・ノワール種によるワインは、ブラックベリーやチェリー、プラムなどを思わせる果実味と、酸味のバランスの取れたワインとなる。
現在このAVAに登録されているワイナリーは1つのみ(シエナ・リッジ・エステート)。
シエナ・リッジではピノ・ノワール種やドイツ品種によるワイン作りを行っているほか、アイスワイン(氷結ワイン)も生産しているもつくっているようだ。
混醸用として、南オレゴンの近隣AVAに輸出されるぶどうも多い。
エピソード
「レッド・ヒル」といえば、ウィラメット・バレーAVAのダンディー・ヒル地区が有名。また、似たような名前のAVAとして、2004年にはカリフォルニアにレッド・ヒル・レイク・カウンティAVAが認定された。
本来は「レッド・ヒルAVA」として申請されていたが、これら2つとの混同を防ぐため「ダグラス・カウンティ」(ダグラス郡)が後ろに付属され、2005年AVAとして認定された。
レッド・ヒル・ダグラス・カウンティの代表的なワイン
(国内に輸入されているワインはないようです)