ピュージェット・サウンドの気候・風土
ピュージェット・サウンドは、ワシントン州にあるAVA。1995年AVAに認定された。州西部、シアトルを中心としたピュージェット湾岸部に位置する。
カスケード山脈の西側にあり、寒流や偏西風の影響を受ける。気候区分としては海洋性気候となる。なお、カスケード山脈の東側では雨雲が遮られるため砂漠気候となり、年中通して雨量が少ない。ピュージェット・サウンドは、ワシントン州のAVAとしては唯一、カスケード山脈の西側に位置するAVAとなる。
年間降雨量は多い年では1500mm近くなるが、ほとんどが冬季(11月~4月)の降雪によるもの。夏は長いが、降雨量が少なく乾燥している。
栽培されるぶどう品種はマドレーヌ・アンジュヴィーヌ、ズィーガーレーベ、ミュラー・トゥルガウといった白ぶどうがメインとなる。
マドレーヌ・アンジュヴィーヌはフランス・ロワール地方原産。ワシントン西部以外では、ドイツやイングランド、キルギスタンなどで栽培される。
ピュージェット・サウンドのワインの特徴
ほとんどが白ワインとなる。アルコール度数が低く、キレのよい軽い味わいのワインとなり、シーフードとよく合う。
ピノ・グリやピノ・ノワールといった、ブルゴーニュ品種によるワインも少量つくられる。
ぶどう栽培者(ヴィンヤード)の数は約180、ワイナリーの数は約45となる。ワシントン東部からぶどうを仕入れているワイナリーも多い。
“Washington Madeleine Angevine” by Agne27 – Own work. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.
エピソード
毎年2月には、ワインとお菓子の祭典として「レッド・ワイン&チョコレート」が開催される。また11月には、シアトルからピュージェット各地のワイナリーをフェリーで周遊する「パスポート・ワイン・ツアー」が開催される。
ピュージェット・サウンドの代表的なワイン
Whidbey Island Winery / Siegerebbe
Whidbey Island Winery / Madeleine Angevine