レッド・マウンテン

レッド・マウンテンワインの特徴とは

   

レッド・マウンテンの気候・風土

レッド・マウンテンは、ワシントン州のAVAだ。ヤキマ・バレーの下位AVAとなる。2001年AVA認定。ヤキマ・バレーの最東部に位置し、地理的にはベントン・シティとリッチランドの間となる。

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Red Mountains right Rattlesnake Left“. Licensed under Public Domain via Commons.

ワシントン州はカリフォルニアによりも南にあるため、日照時間が2時間ほど長くなる。
コロンビア・バレーAVAなど近隣地域と比較して、日較差が特に大きい。夏季の最高気温は32度近くなる一方、夜間の最低気温は10度以下になることもある。

付近を流れるヤキマ川は、この過酷な気候をある程度緩和し、ぶどう栽培に重要な役割を担う。夏は過度の暑さからぶどうを守る一方、冬には霜害を防ぐ。

レッド・マウンテンは気候的には砂漠気候に属し、非常に雨が少ない。年間降雨量は200mm以下で、ぶどうの生育期にはほとんど雨が降らない。

レッド・マウンテンのワインの特徴

カベルネ・ソーヴィニヨン種やメルロー種など、ボルドー品種による赤ワインが主につくられる。特にカベルネの評価が高い。力強い味わいと豊富なタンニン、長いストラクチャーを有する。なお、この地のカベルネはクローン8が用いられている。

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Delille wines from red mtn” by Agne27Own work. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons.

これらのぶどうに加え、マルベック種やプティ・ヴェルド種をブレンドに用いたワインもある。

有力なワイナリーとしては、クィルセダ・クリークやアンドリュー・ウィルやヘッジス・ファミリー、オベリスコ・エステートなどが挙げられる。
特に、クィルセダ・クリークのカベルネは非常に評価が高い。ロバート・パーカー氏による評価で100点を獲得したヴィンテージもある(2002、2003、2005、2007)。これは、ワシントン州のワインとして初の快挙であった。

エピソード

レッド・マウンテンの降雨量は非常に少ないため、ぶどうの栽培にはかんがいが必要不可欠となる。近くのヤキマ川から水を引くか、もしくは井戸を掘る必要がある。
過去には井戸掘りに関して問題が起こり、ぶどう畑の面積に規制が設けられていた。今ではこの規制も効力を失いつつあり、面積は増加傾向にある。

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Ciel du Cheval Red Mountain rose” by Agne27Own work. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Commons.

レッド・マウンテンの代表的なワイン

ヘッジス・ファミリー・エステート レッド・マウンテン
アンドリュー・ウィル・ワイナリー メルロー シエル・ド・シュヴァル レッド・マウンテン
アンドリュー・ウィル・ワイナリー メルロー クリプサン レッド・マウンテン
デリール・セラーズ ドイエン・ルーサンヌ 2012、2013

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