ワラ・ワラ・バレーの気候・風土
ワラ・ワラ・バレーは、ワシントン州とオレゴン州にまたがる政府承認のぶどう栽培地域A.V.A.である。
ワシントン州は、アメリカ西海岸最北の州で、北はカナダ国境と接する。コロンビア川が、オレゴン州との州境になっている。州の中央には南北にカスケード山脈が連なり、海岸部と内陸部を隔てている。
カスケード山脈の東側は、降水量が年間200~300mm程度と非常に少ないのに加え、昼夜の寒暖差が激しく、ぶどう栽培に適している。そのため、ワラ・ワラ・バレーも含め、ワシントン州のA.V.A.の多くは、カスケード山脈の東側に位置している。
土壌は、氷河期に幾度となく起こったミズーラ洪水により複雑になっているが、主に黄土と石灰シルトから成る。
ワラ・ワラ・バレーのワインの特徴
ワラ・ワラ・バレーのぶどう栽培面先はおよそ600haで、主にカベルネ・ソーヴィニヨン種や、メルロー種、シラー種が栽培されている。
ワシントン州で生産されるワインは、カリフォルニアの高級ワインとフランスのボルドー地方の特質を兼ね備えていると評される。熟した果実味とフレッシュな酸味の両方を楽しめるワインとなっている。
エピソード
ワラ・ワラ・バレーでは、1850年代にイタリアの移民者によって、ぶどう栽培が行われ始めた。同バレーは、ワインの産地として有名なフランスのボルドー地方と同じ北緯46度にあり、夏に昼夜の寒暖の差が激しくなる。そのため、ぶどう栽培に非常に適している。
1984年に、政府承認のぶどう栽培地域であるA.V.A.に認定された。現在では、100軒以上のワイナリーが存在し、ワシントン州産ワインを牽引するA.V.A.の1つになっている。
ワラ・ワラ・バレーで高評価を得るワイナリーが誕生するにつれ、ワラ・ワラ・バレー産のワインは注目され、訪問者が増加した。市街地には、高級レストランやホテルのほか、ワインのテイスティング・ルームも増えたため、ワイン愛好家に人気の街となっている。
ワラ・ワラ・バレーの代表的なワイン
レコール No. 41・エステート・メルロ/レコール No. 41
レコール No. 41・ぺリジー セブン・ヒルズ・ヴィンヤード/レコール No. 41
レコール No. 41・エステート・ファーガソン・ヴィンヤード/レコール No. 41
ウッドワード・キャニオン・ワイナリー・エステート・ソーヴィニヨン・ブラン/ウッドワード・キャニオン
ペッパー・ブリッジ・メルロー/ペッパー・ブリッジ・ワイナリー
アマヴィ・セラーズ・シャルドネ・カベルネ・ソーヴィニヨン/アマヴィ・セラーズ