クリュ・ボージョレー

ボージョレーワインの特徴とは

   

フランス東部ブルゴーニュ地方の南端にあるワイン産地。地域を指すと同時に地域AOC名でもある。造られるワインの殆どが赤で、タンニンの少ないガメ種の単品種から造られる。

Couleurs d'automne. France, le vignoble Beaujolais aux alentours de Pouilly le Monial ? c?t? de Villefranche sur Sa?ne

AOCボージョレーに指定される96ヶ村は行政上ではブルゴーニュ地方に組み込まれるが、気候は南に隣接するローヌ地方に近く、ワインの性質としてはブルゴーニュとローヌのいずれにも属さない独特のものである。
ボージョレーのワインは概して軽めで、酸が強い。またガメ種は果皮が薄いためタンニンが弱いのも特徴的である。
白ワインは全体の1%ほどでシャルドネを主として造られる。ボージョレーで生産されるワインの総量は、ブルゴーニュ地方全体の3分の1を占め、シャブリ地区、コート・ドール地区、コート・シャロネーズ地区、マコネ地区のワインの合計よりも多い。

2007 Beaujolais

ワイン造りの歴史が長いことや、マセラシオン・カルボニック製法などで国際的に知られるが、近年はボージョレー・ヌーヴォーが有名で、生産量の3分の1を占める。
ヌーヴォーはプリムールとも呼ばれる試飲新酒で、マセラシオン・カルボニック製法という急速発酵技術によってブドウの収穫後数十日で瓶詰から出荷までが行われる。通常は収穫の翌春に出荷されるが、ヌーヴォーはその年の11月に出荷され翌年8月まで市場に出る。瓶詰後の追加熟成はしない状態で出荷され、軽い仕上がりで早めに消費することが推奨される。この試飲新酒の出来具合によって、ワイン業者はその年の購入量を検討する。
ボージョレー・ヌーヴォーは世界中で商業的な成功を収めており、日本では11月の第三木曜には販売が解禁されるビッグイベントとなっている。

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AOCボージョレー・ヴィラージュとは、ボージョレー地区北部の39 ヶ村で造られるワインで、ボージョレー全体の26%を占める。2年以内の消費が望ましいとされる若飲みタイプで、通常のボージョレーよりもややアルコール度数が高く上質で、価格もやや高めである。
AOCボージョレー・シュペリウールも同様にアルコール度数が0.5%高いものだが、いずれにしてもAOCボージョレーと大差はなく、AOC名よりは各生産者によって質に大きな差が出る。

Beaujolais_1

単一の畑や村で収穫されたブドウから造られるものには、AOC名のあとに畑や村名が加えて表記される。
指定の39ヶ村の中にはAOCマコンやAOCサン・ヴェランを名乗ることも可能な村があり、白ワインについてはより知名度の高いこれらのAOCを付けて出荷することが多々ある。

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