オーベラー・ネッカルの気候・風土
オーベラー・ネッカルは、ヴュルテンベルグ地方の中で、最も南に位置するワイン生産地。夏は暑過ぎず、冬は寒過ぎない気候が、ぶどうの酸味を強くさせる。
近年やや気温が上がったことが、ぶどうの栽培には良い影響を与えている。ぶどう畑は約12haしかなく、ヴュルテンベルグ地方の中で1番小さなワインの生産地である。
オーベラー・ネッカルのワインの特徴
ドイツ最大の赤ワインの産地として知られているヴュルテンベルグ地方にあることから、オーベラー・ネッカルもまた赤ワインの生産が盛んだ。
原料となるぶどうの品種はトロリンガーで、酸味が強く、力強い味わいのある赤ワインになる。
また、シラーワイン、ロートリングと呼ばれる赤ぶどうと白ぶどうを最初から混ぜて作られるワインも有名だ。
オーベラー・ネッカルには、ワイン組合が存在していないため、ワインの生産者が、個性豊かにそれぞれの手法でワイン作りのマネジメントをしている。
エピソード
中世のオーベラー・ネッカルは、ぶどうの栽培とワインの生産をする農民が暮らす集落だった。しかし、毛虫などの害虫による被害や、冬の寒さと霜による不作により、品質の悪いワインの産地とされていた。
ワインづくりで生計を立てられない農民たちが移住してしまうなどして、1970年代に入るとワイン産地として絶滅の危機にさらされた。しかし1971年のワイン法改正から、ワイン栽培地域として再出発。約20年の努力により、1990年頃から、ぶどう栽培やワインづくりは安定している。
オーベラー・ネッカルの代表的なワイン
オーベラー・ネッカル
ヴェインガット・ブレンナー